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新会長/建設RXコンソーシアム・伊藤仁氏/協調領域連携で魅力ある業界に  [2021年12月27日1面]

伊藤仁氏

 ロボットやDX(デジタルトランスフォーメーション)推進で技術連携するコンソーシアムを9月に立ち上げた。2022年から分野別の具体的な研究開発に着手する。鹿島、竹中工務店、清水建設という幹事社3社を含めたゼネコン19社と協力会員12社が参画。競争領域を切り分けた上で、協調領域で技術革新に注力する。同3月には会員各社のロボットらが一堂に会する展示会を開き、対応分野の拡大などにつなげる。=3面に関連記事
 --設立の狙いは。
 「建設業に入る担い手を増やしたい。それが一番だ。きつい、汚い、危険という3K作業をなるべくロボット化して、魅力を上げなければいけない。皆が同じロボットを使えば数が増えてコストも下がる。協力会社の作業員が、どこのゼネコンでも同じロボットを使えれば操作性も生産性も上がる。ITアプリも同様だ」
 「競争領域と協調領域を分ける。鉄骨溶接や耐火被覆吹き付けなど品質に絡む部分は競争し、互いに切磋琢磨(せっさたくま)する。クレーンの遠隔操作や清掃など品質に絡まない領域は皆で考える」
 --推進体制は。
 「発足からゼネコンが3社増え19社となった。協力会員は12社で、このほかにも申請がある。開発した物ができてくればレンタル会社らも入るだろう。分科会として、▽自動搬送システム▽タワークレーン遠隔操作▽作業所廃棄物の人工知能(AI)分別処理-が決まっている。同1月12日までに入りたい分科会に手を挙げてもらい動きだす。分科会メンバーで開発費用をシェアするが、優先権や使用料で差をつけるなどメリットを設ける。専門工事会社に渡すBIMデータなどのルールも統一したい。ゼネコン19社が連携すれば専門工事会社に大きなメリットがある。このほかコンクリート系や墨出しロボットなどを考えている」
 --今後の展開を。
 「市販ツール活用を皆でやろうという提案があった。アシストスーツやドローン(小型無人機)、バイタルセンサーなどで、ダントツのものは無い。こちらの要望を伝え、ある程度の数を買ったり研究開発費を出したりすれば、コストが下げられる」
 「同3月に運搬可能なロボットを持ち寄る展示会を開く予定だ。同2月末までにコンソーシアムへ入れば、参加や展示ができる。現場見学会も開く。協調領域で使うお金を減らせれば、競争領域によりお金を掛けられるようになる。本当に品質に絡む部分で競争し建設業のレベルが上がることが重要だ。24年度から建設業に残業の上限規制が適用される。そのためにも1年くらいである程度の成果を出していきたい」。
 (9月22日就任)
 (いとう・ひとし)1979年東京工業大学大学院修士課程修了、鹿島入社。2009年執行役員、12年建築管理本部副本部長、14年常務執行役員、21年専務執行役員。現場所長時代から新たなITツールなどを積極的に取り入れてきた。現場支援サービスを手掛けるグループ会社のOne Team社長も兼務する。東京都出身。66歳。

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