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首都高速会社/点検技術者資格制度を再構築/認定試験など有識者委に移管  [2014年12月26日4面]

中間審査で行う道路構造物の点検実技(コンクリート打音検査)

 首都高速道路会社は、グループ会社や協力会社の技術系社員を対象に運用してきた「点検技術者資格認定制度」を見直す。認定の公平性を担保するため、同社が行っていた講習会や認定試験などの業務を、首都高速道路技術センターに新設した有識者委員会に移管。認定者(有効期間3年)の中間審査も開始し、点検の維持・向上を図る。一般への認定事業の拡大を目指し、インフラ点検・診断に関する国の民間資格登録制度への登録も視野に入れる。
 02年度から実施している点検技術者資格認定制度は、首都高速会社のグループ会社らの技術者を対象に行われ、認定者以外は首都高の点検業務に従事できない。点検講習会を受講し、認定試験に合格した技術者には認定証を交付し、道路施設の安心・安全を確保している。現在の認定数は約1200人(うち土木約600人、建築約80人、機械約170人、電気通信約370人)。14年度の認定者数は新規・更新合わせて約500人で、例年の平均約350人を大きく上回った。メンテナンス関連の業務量が急増している現状を踏まえ、首都高速会社は点検員の量と質の向上を図っていく方針だ。資格認定制度の運営は、14年度から首都高速道路技術センターに設置した「点検技術者資格認定委員会」(委員長・池田尚治横浜国立大名誉教授)が行う。
 運営主体の変更に伴い、認定2年目の点検員に講習と屋外現場での技能確認などによる中間審査も14年度から義務付けた。中間審査では講習と実技後に報告書作成を行う点検技術研修会を受けるとともに、点検業務に従事した実績を確認する。今月に入って土木、施設系の認定点検員の中間審査を実施。1日かけて午前中に座学を、午後に実技を行い、最後に研修報告書を作成した。1回の研修を20人程度で実施し、土木分野で年間200人程度を審査する計画だ。
 新規と更新の資格認定試験はペーパー試験だけ。今後は中間審査で取り入れた実技による技量確認を、認定試験に取り入れることも検討していく。これまで講習会や認定試験は無料で受けられたが、運営主体の変更に併せて中間審査では受講料を徴収している。今後は新規・更新の認定試験なども有料とする方向だ。
 認定対象者をグループ以外の技術者にも広げる取り組みの一環として、首都高速会社は国土交通省が創設した点検・診断に関する既存民間資格を登録する制度に自社の認定制度を申請した。同省は応募があった資格を評価した上で、15年1月下旬にも登録資格を公示する。インフラ構造物の安心・安全に対する社会的ニーズが高まる中、首都高速会社はより公平性・透明性の高い認定資格制度を再構築していく方針だ。

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