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国交省/市街地再開発の入札不調・工事遅延回避へ/工事費増額分の支援延長検討  [2015年1月7日1面]

 建築工事費の高騰が多くの市街地再開発事業の進行に支障を来している問題で、国土交通省が、工事費増額分の一部に国が交付金を支給して支援する特例措置の期限を1年程度延長する方向で検討していることが分かった。政府が昨年末に決定した総額約3・5兆円の経済対策の一環。工事費の高騰を原因とする入札不調・不落や工事の遅延を防ぎ、都市の防災・減災や地方創生につながる市街地再開発の促進を図る狙いだ。
 特例措置は、13年度補正予算で都市・地域再生緊急促進事業の交付金の中に設けたメニューの一つ。15年3月末までに着工することが適用条件になっている。対象は、大規模建築工事を伴う法定の市街地再開発事業や防災街区整備事業。エントランスホールなど共同施設の整備費に対する通常の交付金に上乗せして支給する。交付金額は、再開発組合などの施行者と工事請負業者が合意していた直近の建設工事費からの増額分のうち、共用施設の増額分の3分の1。現在までに13年度補正予算で1件、14年度当初予算で6件の交付実績がある。
 特例措置の期限の延長を検討するのは、東日本大震災の復旧・復興工事が本格化したのをきっかけに始まった人件費や資材費の上昇による建築工事費の高騰に歯止めが掛からないためだ。国交省によると、特に大規模建築工事が集中する東京では集合住宅(RC造)の建築費が12年9月からの1年間で5・3%、13年9月からの1年間で11・7%上がった。
 全国市街地再開発協会の調査では、ここ2~3年、多くの再開発事業で計画の見直しや契約後の工事額変更、着工時期の先送りなどを余儀なくされるケースが相次いでいる。停滞する市街地再開発事業を抱える自治体などからの要望も受けて国交省は、特例措置の期限延長を検討することにした。適用条件としている15年3月末までの着工期限や、13年3月末までとしていた都市計画決定期限を1年程度延長する方向で本年度末までに最終判断する。
 政府は経済対策の裏付けとなる14年度補正予算案を9日にも決定し、今月召集する通常国会に提出。2月の成立を目指す。地方の活性化に投入される総額0・6兆円程度のうち、今回の特例措置延長には数億円程度が充てられる見通しだ。

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