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デベロッパー各社/建築費高騰に収束感、15年の動向予想/早期着工に意欲も  [2015年1月8日1面]

 労務・資材費高騰などによる建築費の上昇傾向に収束感が出てきた。7日に東京都内で開かれた不動産関連団体の賀詞交歓会に参加したデベロッパー各社のトップからは、15年はこれまでのような急激なコスト上昇は収まり、事業環境も落ち着くと予想する意見が目立った。2020年東京五輪や国家戦略特区などの政策を好機として着実に捉えるため、大型開発案件の早期着工に意欲を見せる発言もあった。
 各社が進める開発事業の課題となっている建築費の上昇問題。「これからピークを迎える可能性もあるが、15年は落ち着く」(杉山博孝三菱地所社長)、「急激に上がった建設コストの勾配は緩やかになってきた。楽観はできないが落ち着いてきた感はある」(菰田正信三井不動産社長)、「この半年あたりは高止まっている。下がる状況にはないが、さらに上がるとは考えていない」(中井加明三野村不動産社長)。多くの大手デベロッパーのトップが、15年は建築費上昇に一定の歯止めが掛かるとの見方を示した。
 主要開発エリアの東京・渋谷で複数の再開発ビルの建設工事に順次着手する東急不動産の三枝利行社長は、「単独事業ではないので、工事費が下がるまで着工を待つことはできない。当初考えていたよりもコスト高になるが、建物の付加価値を向上させて事業収益を高める」と話した。森ビルの辻慎吾社長は「国家戦略特区などで都市開発事業を推進する上でコスト高は大きな課題。これまでのように上がったら工事を発注できないが、設計などで工夫しながら事業を進める」との考えを示した。
 不動産協会の木村恵司理事長は「資材・労務費も相当上がり、ある程度の水準にまで来ている」と現状を分析。コスト高や人手不足などの問題について「日本建設業連合会など関係団体のトップとの話し合いの場も今年は積極的につくっていきたい」と話した。

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