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政府/整備新幹線工事中3区間の開業前倒し/北海道5年、北陸3年  [2015年1月13日2面]

 政府は、整備新幹線の工事中3区間の開業を予定より前倒しすることを決めた。北海道新幹線新函館北斗~札幌(工事延長212キロ)を5年早い2030年度、北陸新幹線金沢~敦賀(114キロ)を3年早い22年度に開業。九州新幹線武雄温泉~長崎(67キロ)の開業は予定の22年度から可能な限り早くする。総工費は12年6月に国が着工を認可した時点と変わらないが、工期の短縮で膨らむ開業までの単年度コストに5400億円の追加財源が必要になる。
 整備新幹線の開業前倒し方策を検討している政府と与党の合同のワーキンググループ(WG)が8日開いた会合で国土交通省が報告した。今後、3区間の開業前倒しで単年度の工事量が増えるのを見越し、建設主体となる鉄道建設・運輸施設整備支援機構が工事の積算や発注、監督業務などを円滑に行えるよう、用地買収にめどが立った段階で国交省や自治体、JR各社などから技術者を派遣し、機構の人員体制を強化する。北陸新幹線の開業前倒しでは駅周辺など人口密集地を中心に用地買収を16年度までに終わらせることが前提になるという。
 各区間の技術的課題への対応も急ぐ。北陸新幹線では、約3000種の動植物が生息する中池見湿地(福井県敦賀市)を横切る現在の計画ルートの変更を検討。北海道新幹線では、トンネル掘削土に空気に触れると酸性水を生じる鉱化変質岩が含まれるとみられていることから、専門家の意見を聞いて処理方法を探る。九州新幹線の開業時期は、軌間可変電車(フリーゲージトレイン)の実用化を前提としているため、技術開発の進ちょくに応じて決める。
 北陸新幹線では、地域活性化のため、金沢~福井間の開業をさらに早い時期に前倒しするための方策も与党が中心となって検討していく。ただ、同区間を先行開業する場合、福井駅側で予定にない車両基地を建設する必要が生じる。このため太田昭宏国交相は9日の閣議後の記者会見で「政府として技術的に難しい面もあると考えている」と述べた。

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