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総務省/自治体負担大きい公共施設の集約・複合化後押し/15年度から財政支援  [2015年1月14日1面]

 総務省は15年度から、建設費に対する国庫補助が少ない地方自治体の公共施設の集約・複合化を財政面から後押しする。道路や学校など国庫補助率が高いインフラの集約・複合化が進みやすいのに対し、文化会館や市民ホールなど自治体の負担が大きい施設は集約・複合化が後回しになる可能性があるためだ。自治体が策定する公共施設等総合管理計画に基づく事業を対象にすることで、総合管理計画の策定を促す狙いもある。施設の転用も支援対象にする。
 自治体インフラの統廃合に狙いを定めて交付税措置を行う初めての試みとなる。同省は本年度、人口減少や高齢化などで不要になった公共施設の除却費捻出に地方債の発行を認める新制度を創設した。起債は総合管理計画の策定を条件とした。新たに始める集約・複合化への財政支援は、除却費の起債に続く計画策定促進策の第2弾にもなる。
 対象とするのは、主に地方単独事業や、建設時の国庫補助が少なく自治体の財政負担が大きい施設の統廃合。新施設の延べ床面積が集約・複合化前の延べ床面積を下回ることを条件にする。集約・複合化の建設費を賄うために自治体が発行する地方債の元利償還金の一部を交付税で措置する。地方創生の一環で、全国の自治体には15年度中に50年後を展望した人口ビジョンや5年間の地方版総合戦略を策定することが義務付けられており、人口ビジョンなどを踏まえて施設の統廃合などを判断することになる。
 その際、国庫補助率が高い施設同士の集約・複合化は進む可能性があるが、自治体負担が重い施設は除外される懸念があった。新たな財政支援で漏れのないインフラの集約・複合化を進められる環境を整え、自治体に総合的な対策を促す。交付税措置がない除却費の起債制度よりも一歩踏み込んだ支援策と言え、総務省は自治体に活用のニーズはあるとみている。
 地方債償還への交付税措置に加え、総合管理計画に基づく公共施設の集約・複合化や転用、除却の費用に充てる「公共施設等最適化事業費(仮称)」として1000億円を15年度の地方財政計画の投資的経費に計上。公共施設の維持補修費も14年度から1000億円程度積み増し、1兆2000億円程度を計上することで、12日に高市早苗総務相と麻生太郎財務相が合意した。同省の調査によると、総合管理計画は14年度中に100を超す団体が策定を完了し、15年度末までに25・7%(460団体)の団体が策定する予定だ。

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