論説・コラム

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回転窓/ストーブ列車と地産地消  [2015年1月22日1面]

 青森・津軽地方を走るローカル線の「津軽鉄道」。その冬の風物詩にストーブ列車がある。昔ながらのダルマストーブが活躍しており、スルメイカを買うと焼いてくれるサービスも▼地元産のスルメイカをつまみに日本酒を一杯やりながら暖を取る。何ともぜいたくな時間。老朽化が進んだ車両には時折、雪も吹き込んでくるが、津軽弁のアテンダントと話すと身も心も温まる▼ダルマストーブの燃料は石炭。以前は輸入炭を使っていたが、国産に切り替えたという。仕入れ先は国内に唯一現存する坑内掘り炭鉱の釧路コールマイン。技術継承の現場でもあり、中国など海外からの研修にも力を入れている▼ローカル線の経営は苦戦しているところが多い。津軽鉄道も先月、ストーブ列車の運賃が値上げされた。国内炭は割高なため、経営を考えると使用には二の足を踏みがちだが、石炭採掘の継続を応援する思いがあったのかもしれない▼技術やノウハウはいったん失うとなかなか取り戻せない。国内に現場が存続することは、将来を考えると非常に大事。それを支えるのは「お互いさま」の精神でもあるのだろう。

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