技術・商品

このエントリーをはてなブックマークに追加 文字サイズ 

フジタ/除染排水処理システム開発・実用化/住宅など小規模作業に対応  [2015年1月26日3面]

FOWMシステムの外観。小規模除染作業で活用

 フジタは、除染作業で発生する放射性セシウムを含んだ排水を現場で処理し、処理水の放射能濃度をその場で監視する「水質監視型オンサイト除染排水処理(FOWM)システム」を実用化した。一戸建て住宅など小規模な除染作業での使用を想定し、装置・機器類をユニット化。小回りがきく1トン車の荷台に搭載できるコンパクトサイズにした。既に福島県内の作業現場に導入している。
 FOWMシステムは排水を回収した後、ゼオライト入り凝集剤による「凝集沈殿処理」を行い、排水を汚泥と濁水に分ける。汚泥はバキューム回収して土のうに詰め、濁水は5~20マイクロメートルの粒子を回収するろ過処理をした後、濁度計と水中放射線測定器を併用して放射能濃度を監視。問題がなければ排水溝などに処理水を流す。
 システムの重量は600キログラム。発電機を含めて金属製の土台に固定されており、トラックの荷台に載せて現場に運ぶ。機動性が高く、住宅地や狭い路地などにも入ることが可能。スポット的に発生する比較的少量の除染排水処理に適している。1時間当たりの排水処理量は400リットル。
 濁度計と水中放射線測定器は、数分で結果が出る。水槽にためた処理水の放射能濃度があらかじめ定めた管理基準値以下ならすぐに放流することが可能になる。2種類の方法で放射能濃度を測定することで、精度が高く安全な排水処理管理ができる。
 同社はこれまで、福島県内で6件の除染作業を手掛けている。今後は、小規模な除染作業での水質管理だけでなく、除染廃棄物などの焼却や分級、洗浄といった中間処理に伴う排水処理の水質管理を含め、関連業務への対応を強化。安全性や信頼性が高い除染作業システムの確立を目指す。

この記事へコメント

メールアドレスが公開されることはありません。