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国交省/東京の首都直下地震対策強化/木密地域で連鎖型再開発を促進  [2015年1月29日2面]

 国土交通省は15年度から、東京の首都直下地震対策を強化する。JR山手線の外周に沿って広がる木造住宅密集(木密)地域の耐震・不燃化を急ぐため、国や自治体が保有する未利用地を種地にした玉突き式の連鎖型再開発への財政支援を拡充。主に丸の内や大手町など都心のオフィス街で新築や建て替えを計画しているビル事業者を対象に熱電併給設備の設置費を支援する制度も創設し、業務継続に不可欠なエネルギー供給が途絶えないようにする。
 公的未利用地を種地にした木密地域の連鎖型再開発は、防災・安全交付金の都市防災総合推進事業を拡充して促進する。同事業の支援メニューに自治体などが取り組む連鎖型再開発の計画策定やコーディネート業務を追加。これらの取り組みにかかる費用の半額を補助する。
 現在地で建て替えを行う一般的な再開発では、工事中は住民が別の場所に仮住まいを確保する必要があるのに対し、連鎖型再開発は移転回数が1回で済むなど住民の負担を軽減できる。人口減少や財政難で公的未利用地が増えていることに着目。昨年4月策定した同省の首都直下地震対策計画に木密地域での共同建て替え促進策として連鎖型再開発を盛りこんだ。
 ビルが集積するオフィス街では、新築や建て替え、大規模改修のタイミングに合わせて、熱電併給設備や供給管の整備、計画策定やコーディネート業務にかかる費用を補助する「災害時業務継続地区(BCD)整備緊急促進事業」を創設する。施設整備には国と自治体が費用の1割強、計画策定やコーディネート業務には費用の半額を補助する。15年度予算案には3億48百万円(国費ベース)を新規計上した。
 今後30年以内に70%の確率で起きると予測されている首都直下地震では、オフィス街や木密地域の大規模な停電や延焼火災の発生が懸念されている。国交省は人口や大企業の拠点機能が集積する東京の致命的な被害を防ぐため、新たな支援制度を行うことにした。今回のような木密地域やオフィス街での地震対策支援は、大阪や名古屋といった他の大都市も適用対象にする。

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