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新菱冷熱工業/工場のオイルミスト問題を解決/数値流体解析で対策提案  [2015年2月4日3面]

 新菱冷熱工業は、工場内に設置された工業機械を発生源とするオイルミストの対策を効率良く提案するツールを開発した。数値流体シミュレーション(CFD)技術を活用し、オイルミストの飛散状況を高精度に再現。問題解決に効果的な「電気集じん機の最適な配置場所」などを立案する。製造現場の作業環境を改善する提案技術として積極的に活用する考えだ。
 金属加工や製品製造のラインでは、産業機械の潤滑油や工作機械の切削油が微粒子(オイルミスト)になって飛散。作業者の健康や製品の歩留まりなどに悪影響を及ぼすとされる。外気を導入して空気中のミスト濃度を下げる方法、電気集じん機を配置してミストを吸着する方法などさまざまな対策がある。対策の効果を上げるには、ミストの発生源を特定し、空間にどう拡散しているのかを正確に把握する必要がある。
 開発した「ミストマイスター」は、オイルミストの実測技術と測定値を基にしたCFD解析技術を組み合わせ、工場内のオイルミストの状態を高精度に再現する。濃度の実測データからオイルミストの発生量を予測。これをCFD解析のパラメーターに用いることで精度が高まり、オイルミストが室内空間にどう広がっているのか、正確に把握できるようになった。
 コンピューターグラフィックス(CG)で再現したオイルミストの空間分布を基に、導入する外気量や電気集じん機の最適な配置台数・位置などを決定。空調の過大・過小運転を防いで最適な作業環境にするための対策が打てるようにする。
 同社は、CFDの活用に力を入れている。中央研究所(茨城県つくば市)の分室を東京・四谷の本社内に設け、設計部門に在籍する技術者がCFDシステムを操作できるよう教育を実施。現在、100人以上がシステムを使いこなせる環境が整っている。データセンター向け空調気流の見える化技術などに応用。新築と改修の両方で計画立案やプレゼンテーション、設計に役立てている。

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