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東亜グラウト工業/下水熱の融雪利用、管路更生と同時施工で/新潟県で実証実験  [2015年2月6日3面]

ヒートライナー工法の施工状況(新潟県十日町市)

 東亜グラウト工業は、老朽化した下水道管路の補強・更生と下水熱の利用を同時に実現する「ヒートライナー工法」の実用化に向けた実証実験に乗り出した。検証するのは下水熱の採取と活用。新潟県十日町市の保育園に熱交換機(ヒートポンプ)などの機器を設置。昨年12月から同園に隣接する道路直下の下水管から熱を採取し、エネルギーに変えて園内の空調機を動かしている。コストや効果などのデータを1年間収集。この結果を踏まえ、道路の融雪などへの下水熱の活用を検討していく。
 ヒートライナー工法は、老朽化した既設管内部に更生材を引き込み、空気圧で拡径させてから光照射機械で材料を硬化させることで内面に新しい層を形成。管の底に熱回収を行う熱交換マットを敷設し、その上から再度光照射機械で材料を硬化させて保護ライナーを形成する。
 実験では、十日町市立西保育園前の道路下に埋設された下水管路(径800ミリ、延長56・7メートル)にヒートライナー工法を導入。管路と園舎を結ぶ熱輸送施設(延長10メートル)のほか、循環ポンプやヒートポンプなどを設置した。
 下水管には上流2500世帯の排水(水温12度)が流れており、管路の下に敷設した熱交換マットの中に不凍液を循環させ、温められた不凍液の熱をヒートポンプで温め、空調機に利用しているという。12月までの1年間、日平均の熱効率や室温、下水温のデータなどを収集し、工法の効果を検証する。同社と大阪市、積水化学工業の3者は共同で、下水熱を新しいエネルギーとして活用するための研究(12年4月~14年3月)を進めてきた。口径800ミリ以下の実際の下水管を使った熱利用は今回が初めてという。

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