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建設技術研究所/F1日本グランプリで交通情報アプリを提供/渋滞緩和に一役  [2015年2月19日3面]

 三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットで昨年行われた自動車レースのF1日本グランプリの開催時に、建設技術研究所が開発したリアルタイムで道路交通情報を提供するスマートフォン用アプリケーションソフト「AcPro(アクプロ)」が使われ、サーキット周辺道路の渋滞抑制に効果を発揮した。鈴鹿市や地元の商工会などが組織する「鈴鹿F1日本グランプリ地域活性化協議会」が調査結果を公表。レース終了後に携帯端末で交通情報を取得した観戦者は帰宅時間を遅らせたり、迂回ルートを選択したりすることで渋滞を回避したという。
 アクプロは、F1開催日の帰り道に事前登録した観戦者の一部(サポーター)の走行状況(位置情報)をスマホアプリで収集し、グーグルマップ上に表示するシステム。地域活性化協議会に参加する国土交通省中部地方整備局三重河川国道事務所がF1開催時の渋滞緩和策として建設技術研究所に業務を委託した。リアルタイムな情報を取得・反映して渋滞を抑制するシステムの開発は同社で初めて。
 アクプロが使われたのはF1グランプリ開催日の昨年10月3~5日。事前に登録した279人のサポーターが情報を提供した。協議会がレース終了後、同じ地域に住む観戦者に行った10月5日の動向調査の結果によると、当日は7・2万人が観戦し、レース終了後に車などで一斉に帰宅を始めたが、アクプロの利用者は端末で情報を取得。帰宅するタイミングや利用ルートを変更するなどし、混雑の緩和につながった。
 鈴鹿サーキットに最も近い東名阪道の鈴鹿インターチェンジ(IC)の利用を避け、一つ先のみえ川越ICを利用した観戦者は、同じ時間帯にサーキットを出発し、鈴鹿ICを利用した人に比べ所要時間が29分短かった。鈴鹿ICを利用した観戦者は、レース終了後の午後6時の出発を3時間遅らせたことで、6時に出発した人に比べ所要時間が54分短縮するなどの効果もあった。こうした成果を踏まえ、中部地方整備局は今後、大型イベントの開催時など管内での活用も視野に入れていく。

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