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淺沼組らCCB工法共同研究会/耐震壁ひび割れ制御で新工法/増し打ち不要に  [2015年2月20日3面]

 淺沼組など10社が参画するCCB工法協会共同研究会は、耐震壁のひび割れを目地内に誘導する「鉄筋挿入型コンクリートひび割れ制御工法(CCB工法)」を改良し、目地を入れる際の増し打ちコンクリートを不要にした「CCB-NAC工法」を開発した。目地部分に沿って太径異形棒鋼(ひび割れ誘発材)を配置する構造は従来と同じだが、壁表面に直接目地を入れることで壁厚を薄くできる。従来と同等の強度を保てることを実験で確認した。昨年12月11日に日本建築総合試験所の建築技術性能証明を取得した。今後、適用範囲拡大に向けて追加実験などを行っていく考えだ。
 CCB工法は、鉄筋コンクリート壁の収縮ひび割れ発生位置を制御する工法。確実に目地内にひび割れを誘導し、壁面へのひび割れ発生を防ぐ。目地に沿って太径異形棒鋼と壁縦筋を直線上に配置する構造で、通常の耐震壁と同等の強度を保ちつつ、従来型のひび割れ誘発目地に比べ、壁の増し打ちコンクリートの厚さを大幅に減らせる。専用の固定治具を用いて簡単、高精度に施工でき、順調に実績(1月現在で72件)を伸ばしている。改良型のCCB-NAC工法は、目地を入れる際に必要だった増し打ちコンクリートをなくし、使いやすくしたのが特徴だ。
 新技術の研究を目的に、協会メンバーの淺沼組(代表)、熊谷組、西松建設、東亜建設工業、NIPPO、飛島建設、大日本土木、長谷工コーポレーション、東急建設、五洋建設の10社が共同研究会を設置。12年度から壁の強度の検証、京都大学と連携した構造実験などを実施した結果、壁表面に直接目地を入れても耐力を確保できることを実証した。壁厚がより薄くなり、コスト縮減や建物の軽量化による耐震安全性の向上などが期待できる。
 今のところ、耐震壁の終局時の破壊性状のうち、せん断破壊性状を想定して設計された無開口の耐震壁に適用が限られており、協会会長の松井亮夫淺沼組大阪本店建築部品質管理室課長は「あらゆる建物に適用できるよう、追加実験や性能証明の再申請・取得に取り組んでいきたい」としている。

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