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大林組、清水建設ら/RC建物振動台実験実施/阪神大震災相当の地震波に耐える  [2015年2月24日3面]

E-ディフェンスでの振動台実験

 大林組と清水建設、京都大学、防災科学技術研究所(防災科研)の4者は23日、兵庫県三木市にある防災科研の実大3次元震動破壊実験施設「E―ディフェンス」で実施したRC造6階建ての試験体の耐震実験の結果を公表した。阪神大震災で観測された地震波に相当する地震力を受けても構造体がほぼ継続して使用できる状態にとどまることを確認した。
 この実験は、文部科学省の委託研究「都市の脆弱(ぜいじゃく)性が引き起こす激甚災害の軽減化プロジェクト」の一つで、地震によってRC造の建物が崩壊するまでの余力の定量化と、建物の健全度のモニタリングシステムの検証を目的に行われた。
 実験期間は1月20~22日。都市部に多く存在するRC造6階建ての建物を30%の大きさに縮小した試験体(高さ6・5メートル、総重量320トン)を使って、都市部の直下地震を想定し、阪神大震災で観測した揺れを再現した。地震動は3方向から入力し、特に耐震壁の破壊による崩壊を引き起こす方向に最も強い揺れが入るよう揺れを調整した。
 阪神大震災の揺れの55%に相当する加震により、コンクリートのひび割れや1、2階部分の鉄筋降伏が確認されたが、継続使用が可能な状態と判断した。これを上回る70%相当、100%相当の加震でも試験体は継続使用が可能だった。120%相当でも建物の保有水平耐力を確認したが、最終的に140%相当の加震を2回繰り返したことで1・2階の損傷と変形が著しく進行し、構造的な安全限界状態に達したことを確認した。
 実験によってRC造建物が最終崩壊に至るまでの部材の損傷の進行の仕方、壁や柱の破壊と建物全体の安全性の関係を把握することができ、今後のRC造建物の設計や地震に対する安全性の評価に役立てられるという。4者は基礎地盤系などに関する研究にも取り組んでおり、15年度以降も大規模実験を行っていく予定。

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