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前田建設/ヒ素汚染土の浄化技術開発/遠心・磁性2段階で分離、処理費5~8割減  [2015年2月27日3面]

鉄粉分離のパイロット試験設備

 前田建設は26日、シールド工事で発生する自然由来のヒ素汚染土を浄化する工法を開発したと発表した。粒径の大きい鉄粉を混ぜてヒ素を吸着させ、遠心分離と磁性分離の2段階でヒ素の付いた鉄粉を回収する。鉄粉回収設備の小型化と大量泥水の連続的処理を両立。管理型処分場での処理と比べて汚泥処理費を5~8割削減できるという。パイロット試験を経て現在、実大規模の実証試験を進めている。今後はフッ素や鉛など自然由来の重金属にも適用を広げる予定だ。
 大都市圏では、鉄道や共同溝、下水道などを大深度地下に建設する工事が増加。掘削時に環境基準を超える自然由来のヒ素を含む土壌の大量発生が懸念されている。管理型処分場での埋め立て処分はコストがかさむ上、処分場の容量もひっ迫しており、排出土を浄化して有効活用する取り組みが求められている。そこで同社は、ヒ素汚染土を大量に連続処理できる浄化工法を開発した。従来品と比較してヒ素吸着能力に優れ、粒径が約6倍の鉄粉を、泥水シールド工事で発生する廃棄泥水に添加。遠心分離、磁性分離の2工程で鉄粉を回収し、ヒ素溶出量を環境基準以下まで分離・除去する。
 2段階処理により鉄粉と粘土を精度よく分離でき、繰り返し利用する鉄粉のヒ素吸着能力の低下を抑える。鉄粉の回収率は98%以上という。鉄粉の粒径が大きいので遠心分離による回収が可能。遠心分離機で鉄粉を回収し泥水を減容化した上で磁力選別する。このため、磁性分離だけで鉄粉を回収する方法と比べて、鉄粉回収設備が5分の1程度のスペースで設置できる。

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