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三井住友建設社長交代会見/新井英雄次期社長「透明性高い経営と本業収益力の強化」  [2015年3月11日3面]

記者会見で抱負を語る新井次期社長(右)と則久社長

 4月1日付で約7年ぶりに会長・社長体制を敷く三井住友建設。コーポレート・ガバナンス(企業統治)の強化と、経営体制の一層の充実を図るのが狙いだ。昨年11月に合併後初の配当を決め、12月には優先株の消却を実施。実行中の中期経営計画(13~15年度)で掲げた最終年度の業績目標も上方修正する。代表取締役会長に就く則久芳行社長は「絶好のタイミングで(後進に)託す」と強調。バトンを受け取る新井英雄取締役兼専務執行役員は「身が引き締まる思い。使命感を持って挑む」と意気込みを語る。
 10日に東京都内で開かれた記者会見で則久社長は、在任期間の5年を振り返り「全力、前向きにやってきた。役職員や真栄会(協力会社組織)の協力、メーンバンクなどの支援の下、事業基盤や収益力を強化し業績が改善してきた。就任時の目標を達成することができ、堅実で技術水準の高いゼネコンに成長できた」と述べた。
 後任の新井氏については「仕事に取り組む姿勢が真摯(しんし)で前向き。土木部門をまとめ、力強いリーダーシップがある」と評し、「積極果敢な経営を期待している。これからぐいぐい引っ張っていってくれるだろう」と期待を寄せた。会長・社長体制については「(2人で)社内外に対し密度の濃い活動、対応をしていく」との方針を示した。新井氏は「則久社長が進めてきた経営路線を踏襲し、さらに発展させることが最大の使命」と強調。社長就任を控え、「役職員の心を一つにし、透明性の高い経営と本業の収益力強化に取り組む。技術力をさらに磨き、市場環境の変化を見据えた持続的な発展、成長を目指す。真栄会とのパートナーシップを深め、強固な施工体制を作り上げる」と抱負を語った。
 現在の中計は最終年度(16年3月期)の数値目標として、売上高3600億円(15年3月期予想3770億円)、営業利益95億円(110億円)、単体受注高2700億円(3400億円)を掲げている。目標を1年前倒しで達成できる見通しが付いており、「目標値を上方修正して16年3月期をスタートさせる」(則久社長)方針だ。かじ取りを託された新井氏は「土木、建築、海外の3本柱で事業基盤を強固にする」との方針を示し、土木事業については「国土強靱(きょうじん)化や地方創生などフォローの風をつかみ、収益性を高めていく」と述べた。海外事業は現計画で掲げる目標の「完成工事高・受注高とも700億円体制(連結ベース)の確立」を推進する考え。新井氏は「海外事業は順調に来ている。リスクや国内体制を見極めながら事業展開する」とし、次の中期経営計画では700億円を上回る目標を打ち出す可能性も示した。
 同社は、土木、建築両分野にまたがる技術戦略の立案や新技術の開発、技術者の育成を担う組織として4月1日付で「技術本部」を新設する。新井氏は「3年、5年、10年先を見据えた技術開発にしっかり取り組む。現場にきちんと対応しながら技術力を高めていく」と強調した。

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