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地方の建設技能労働者、1次の常用雇用多く/若手確保に苦戦も/建設経済研調査  [2015年4月27日2面]

 建設経済研究所は、地方で働く建設技能労働者の実情を探るため、とび、鉄筋、型枠の躯体3職種の専門工事業24社に対するヒアリングを実施した。その結果、1次下請が技能者を常用雇用しているケースが大都市圏よりも多く、新規高卒者を社員として雇用する傾向が見られた。ヒアリングは北海道、青森県、宮城県、栃木県、石川県、島根県、福岡県、長崎県に本社を置くとび・土工、鉄筋、型枠の専門工事業者に行った。ヒアリング結果は同研究所が半年ごとに発行している報告書「建設経済レポート(日本経済と公共投資)64号」にまとめている。前回の報告書で首都圏と関西圏の民間建築工事の技能労働者についてヒアリングを実施しており、今回の報告書では大都市と地方の違いも分析している。
 地方の専門工事業をめぐる状況を整理した結果、1次下請は複数の全国ゼネコンや地場ゼネコンと取引しており、建築・土木の両方を規模の大小を問わず請け負っている業者が多かった。工事量が少ないことが主な理由という。さらに、地方は公共工事の比率が高いため、2次下請の法人化や社会保険加入、建設業許可の取得が首都圏などの業者よりも進んでいた。ヒアリングを実施したすべての企業が若手技能労働者の確保に苦戦しており、新規高卒者を社員として雇用しようと1次下請の社長自らが高校などを回る事例もあった。社員として採用しないと確保できないのが実情で、社会保険の加入率も同じ理由で首都圏や関西圏よりも高い。以前は縁故採用が大半を占めたが、最近ではハローワークに求人を出す企業も多いという。
新規入職者の確保と離職者の減少のため、同業他社から応援の人員を派遣してもらってでも残業の削減に取り組んでいるという企業もあり、同業他社との協力体制が担い手確保でも重要になっていた。

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