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主要ゼネコン26社/15年3月期決算/粗利益率の回復鮮明、今期は受注減予想  [2015年5月18日1面]

主要ゼネコン26社の15年3月期連結決算

 主要ゼネコン26社の15年3月期決算が15日出そろった。本業のもうけを示す営業損益で25社が前期を上回った。工事採算を示す完成工事総利益(粗利益)率は、回復が先行する土木事業に、ここ数年、労務・資材費の高騰で苦戦を強いられた建築事業の改善も加わり、22社が前期を上回った。16年3月期の粗利益率は、多くの企業がさらに改善するとみている。15年3月期は、期初の豊富な手持ち工事の消化が順調に進み、19社が増収。うち東急建設(前期比16・2%増)、五洋建設(11・8%増)、鹿島(11・3%増)、熊谷組(10・1%増)などは増加率が2桁になった。国内の大型官庁土木の進ちょくによる売り上げ計上が全体を押し上げた。
 営業利益は、錢高組(609・4%増)、戸田建設(171・4%増)、東亜建設工業(158・7%増)などが3桁の大幅な伸びとなった。大成建設は1994年度以来20年ぶりに700億円台となった。26社の粗利益率を平均すると約6・9%と前期より約1・2ポイント上昇。東鉄工業(12・5%)、長谷工コーポレーション(10・3%)、フジタ(10・0%)などは2桁になった。建築事業の採算も改善してきた。「鉄筋の価格は横ばい、コンクリートの骨材も前期に比べて顕著な上昇はなかった」(準大手)、「労務費の上昇を織り込んだ形で契約できている。施主の理解も進んだ」(別の準大手)という声もあり、民間の建築工事でも利益率の改善が進んだようだ。
 業績の先行指標となる受注高は、2020年東京五輪開催に向けた建設需要も追い風に、21社が前期より増加した。長谷工コーポレーションの単体受注高は過去最高の4641億円。五洋建設はシンガポールや香港など特に海外で大型工事を連続受注し、7223億円に達した。16年3月期は18社が増収を予想。大手4社は1兆5000億~1兆7000億円、準大手では長谷工コーポレーションが7000億円、五洋建設、戸田建設、三井住友建設が4000億円台の売上高を見込む。営業利益は15社が前期からさらに上昇すると予想した。一方、受注高は21社が前期より減少すると予想している。繰り越し工事が増えているのが理由の一つ。生産体制も加味し、一定の受注を確保した中で、利益率を高め、さらなる利益の上積みを図ることになりそうだ。

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