論説・コラム

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回転窓/1カ月たって「ゆう活」は…  [2015年8月4日1面]

 小欄でも既に何度か取り上げている東京・霞が関の官庁で導入された「ゆう活」。通常よりも朝早くに仕事を始め、その分、夕方は早めに仕事を切り上げて家庭での時間や余暇を楽しもうという取り組みである▼鳴り物入りで始まったこの活動。初日には、安倍晋三首相が率先して仕事を早く切り上げ、都内の美術館を訪問。同行した記者にご機嫌な表情を見せるなど、自らPR役を務めていた。さて、1カ月たってどうなったのだろうと気になっていた▼安保法案が最大の焦点となっている国会の大幅な会期延長に、16年度予算編成の準備なども重なり、霞が関の官僚たちの仕事は増える一方のようだ。皆がすんなりと定時に帰れるはずもなく、今も官庁街は夜遅くまで明かりがともっている▼何か新しいことを始めたり、長年の習慣を変えようとしたりすれば、時として逆の方向に力が働いてしまうのは世の常。理想と現実のはざまで苦労している官僚たちも多いだろう。同情する▼ただ、せっかく始めた取り組みを宙ぶらりんのままで終えるのは惜しい。実現に向けて少しずつでも続けていくことが大事だろう。

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