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熊本地震/防災学術連携体が緊急合同会見/早期の震災軽減策が重要  [2016年4月19日2面]

共同会見に臨む各学協会の会長ら

 日本学術会議(大西隆会長)と土木学会など学術団体で構成する「防災学術連携体」は18日、熊本地震に関する緊急合同記者会見を東京・四谷の土木学会で開いた。和田章防災学術連携体代表理事(日本建築学会元会長)や本田利器土木学会地震工学委員会委員は「繰り返し起こる余震が建物、土木構造物の強度を弱め、被害が大きくなっている」と現状を分析。被害を軽減するために全国で建物などの耐震性を高める必要があるとの認識を示した。
 会見したのは和田代表理事や本田委員のほか、加藤照之日本地震学会会長、目黒公郎日本地震工学会会長、東畑郁生地盤工学会会長、廣瀬典昭土木学会会長、落合博貴日本地すべり学会副会長ら。
 加藤会長は、今回の震源となった熊本県内の布田川~日奈久断層帯の東部が中央構造線に連なっていること、布田川断層西隣の宇土区間と日奈久断層南西側に未破壊部分が残っているとみられることを指摘し、「今後も大規模地震への注意を要する」と強調した。
 和田代表理事は「波状的に起こる地震動による建物の累積的な損傷によって鋼構造でも被害が拡大する可能性があり、免震、制振構造など新しい耐震構造の普及が必要」と指摘。本田委員も「一度被災した土木構造物がどれだけ耐震性を有しているかは分からない。今後の研究課題だ」と説明した。廣瀬会長は14日に土木学会内に「災害対策本部」を設置し、被災情報の収集や現地調査に乗りだすと表明した。
 東畑会長は「現時点で活断層近傍には住まないという選択肢しかない。対策技術の確立が重要になる。重要交通路も、斜面の安全調査を徹底して位置を決めることが大事だ」と強調。落合副会長は「火山から噴出した堆積物でできた斜面は降雨で崩壊が発生する可能性があり、特に警戒が必要」と注意を呼び掛けた。
 目黒会長は震災対策として「災害の進展を先取りし、スムーズに復旧・復興できるような環境を整えることが大事だ」と指摘。将来の被害軽減に備えるための災害関連情報の保存と共有化による有効活用などが重要になると強調した。

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