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戸田建設/掘削機外径の縮小・復元機能付きTBM開発/地山拘束状態解除が容易に  [2016年5月31日3面]

径TBMの全体組み立て図

 戸田建設は30日、トンネル工事で地山の崩壊などにより掘削機が締め付けられて掘進不能となる「地山拘束状態」から脱出することが可能な掘削機「縮径TBM」を開発したと発表した。川崎重工業の技術協力を受け、従来のトンネル掘削機(TBM)に、機械的に外径を縮小・復元できる機能を付加した。従来の地山拘束状態からの解除方法と比較して、拘束解除に必要な期間を最大で約6分の1に短縮できるという。
 縮径TBMは、内側の内胴と外側の外胴の二重構造。外胴は分割された鋼殻で、各鋼殻に縮径(復元)ジャッキを装備することで所定の縮径量を確保した。機内から縮径(復元)ジャッキを操作することで、全ての鋼殻が連動して作動する。内胴と外胴の空間には可動式のシールを装備し、土砂などの流入を防止する。それぞれの鋼殻部に複数の土圧計を装備。地山の締め付け状況を検知しながら掘進する。
 崩落性地山により縮径TBMが拘束された場合、まず掘削機後方からマシン全体を覆う地盤に地盤改良注入を行い、地山の崩壊などを防止する。次に、マシン胴体を縮径(マシン径3・5メートルで最大100ミリ)させ、地山の拘束を解除。その後マシンを再掘進し、崩落性地山区間の掘進が完了した後にマシン径を復元する。
 TBMは、従来の山岳トンネル工法と比較して4~5倍の高速施工が可能だが、掘削地山の崩壊などの影響を受けてマシン本体が拘束され掘削不能となるリスクがあった。今回開発した縮径TBMを活用することで、工期の順守と安全なトンネル工事を両立することができる。同社は今後、長距離のTBM掘削に展開していく予定だ。

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