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東京・渋谷区/ホテルの建築規制緩和/ラブホテル条例改正、客室不足解消へ  [2016年6月15日1面]

多くの観光客でにぎわう渋谷駅前。「国際観光都市渋谷」を目指し、再開発なども活発だ

 訪日外国人旅行者(インバウンド)を中心に多くの観光客が訪れる東京・渋谷駅周辺で、ホテルの建築規制が緩和されることになった。渋谷区が区内の一部エリアに集積しているラブホテルの増加に歯止めを掛けるために設けていた厳しい規制要件が一般的なホテルの建築も阻害している状況だったため、ラブホテルの定義を明確化した上で規制要件を見直すことにした。
 渋谷駅周辺はホテル不足が問題視されている。区によると、渋谷駅から1キロ圏内の一般的なホテル数は16棟・2636室で、客室数で池袋駅周辺の2分の1、新宿駅周辺の4分の1に過ぎないという。
 こうした状況を打開するため、2006年に制定した「渋谷区ラブホテル建築規制条例」を改正し、規制を緩和する。開会中の区議会定例会に改正案を提出しており、議決されれば10月1日に施行する予定だ。
 改正案では主に、▽フロント・ロビーの設置階▽シングルルームとダブルベッドの制限値-の規定を見直す。
 フロント・ロビーの設置階は、原則として地上1階と定めていた従来の規定を外す。渋谷駅周辺は坂道が多く、例えば「セルリアンタワー東急ホテル」(01年開業)のように、坂道に接した場所に立地し、エスカレーターを上ったフロアにフロント・ロビーがあるホテルは、現行の条例では規制対象になる可能性があるからだ。
 近年、大規模ビルの複合化が進み、そもそもホテルを上層階に配置することが増えていることも背景にある。
 さらに中・大規模ホテルでは、客室の構造を柔軟に設定できるようにする。これまではダブルベッドの客室数を5分の1以下、シングルルームを3分の1以上、それぞれ設けるように制限をかけていたが、これらの規定を100室以上のホテルには適用しないことにする。インバウンドの増加で、高級ホテルなどではシングルルームでも広いベッドが好まれる傾向が強まっているためだ。
 一方、今回の規制緩和によってラブホテルの建築を誘発することがないよう、ラブホテルの定義は明確化し、違反事業者に対する罰則規定も新設する。

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