工事・計画

このエントリーをはてなブックマークに追加 文字サイズ 

兵庫県/津門川上流(西宮市)に雨水地下貯留管整備/16年度は予備設計  [2016年6月23日10面]

 兵庫県は、14年3月に策定した「東川水系河川整備計画」に基づき、西宮市の南部を流れる津門川上流に地下貯留管を整備する。豪雨時の浸水被害を軽減するため、洪水調節施設として仕上がり内径4・9メートル、延長約1・4キロの大口径シールド管を敷設する計画。現在は2カ所の立坑の位置を検討しており、16年度は予備設計に移り、貯留機能を発揮できる施設の位置や構造などを水理的に検討する。
 河川整備計画では、おおむね20年に1度程度の豪雨から人命や資産を守ることを目標とし、河川の改修や洪水調節施設の整備など総合的な治水対策を実施する。津門川の地下貯留管は洪水調節施設に位置付け、河道の直下に大口径の管渠を整備し、洪水被害の防止や軽減を図る。
 整備ルートは、国道171号の北側から阪急神戸線南側にある県立芸術文化センター付近に至る延長1420メートル。仕上がり内径4900ミリの管渠をシールド工法で整備する。豪雨時は毎秒7トンの雨水を管渠内に流し、2万6700トンを貯留する。北側に流入立坑、南側に放流立坑を設置し、河川の水位が下がった後、排水ポンプで津門川に放流する。
 現在は「津門川地下貯留管流入・中間立坑施設配置検討業務」を建設技術研究所に委託し、上流と下流側に設ける立坑の設置を検討中。流入立坑は、神呪新川雨水幹線など複数の雨水幹線の下流端となる津門川の上流部付近を想定している。シールド管は川底から地下12メートルに敷設する計画だが、さらに深くなる可能性もあるという。
 立坑の位置が確定すれば、予備設計業務を委託し、効率よく雨水を地下に流し込むための水理調査を行い、概略の構造を決める。予備設計期間は180日。
 17年度にも詳細設計に着手し、立坑の用地を確保するなど順調にいけば18年度にも着工する見通しだ。
 このほか、河川整備計画では河床掘削を行うほか、豪雨時に雨水を一時貯留している大池と新池を洪水調節施設として改築。高潮による浸水被害を防止するため、東川と新川の河口にある既設水門を統合し、両河川河口の下流側に水門と高潮排水機場を新設する。整備期間はおおむね20年を見込む。
 こうした対策を行うことで東川下流にある東長五郎橋付近の洪水を毎秒15トン減らす。100年に1度程度の豪雨を想定した河川整備の基本方針では、洪水調節施設で毎秒65トンを減らすとしており、今回の地下貯留管を南伸する形で大口径の管渠を敷設し、地下河川として機能する構想もある。

この記事へコメント

メールアドレスが公開されることはありません。