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国交省/発注者の役割・責任明確化へ/官公庁施設整備、社整審部会で検討  [2016年6月29日1面]

 国土交通省は、官公庁施設を整備する公共発注者のあり方を検討する。専門分野の細分化が進むなど最近の官公庁建築工事の特徴を踏まえ、発注者の果たすべき役割や責任を明確化。発注業務に必要な体制や技術力などが不足している地方自治体などへの支援のあり方も示す。
 社会資本整備審議会(社整審、国交相の諮問機関)に具体策を諮問した。社整審は8月上旬に建築分科会官公庁施設部会(部会長・大森文彦東洋大教授)の初会合を開き、年内にも答申をまとめて国交相に提出する。
 改正公共工事品質確保促進法(公共工事品確法)の運用指針には、発注者の責務として適正な予定価格の設定や適切な工期設定などが明記されている。昨年発覚した基礎杭工事のデータ流用問題を受け、国交省は中央建設業審議会(中建審、国交相の諮問機関)と社整審合同の基本問題小委員会に民間建設工事での受・発注者の役割・責任の明確化などについて審議を依頼した。今回、社審審には官公庁施設の整備での発注者のあり方について検討してもらう。
 建築市場の約9割を民間工事が占め、資機材や労務の単価が市場の影響を受けやすいなど建築工事の特徴を踏まえ、官公庁施設の整備事業を適切に実施するための基本とすべき発注者のあり方を整理。設計者、施工者、工事監理者などとの適切な役割分担を検討し、企画、調査、設計、施工の各段階での発注者の役割・責任を明確化する考えだ。
 国交省や都道府県・政令市でつくる全国営繕主管課長会議が自治体を対象に15年7~9月に実施した調査によると、市町村(回答1425団体)の営繕技術職員の平均人数は5・3人で、5人未満が7割を占めていることが分かった。こうした実態を受け、社整審では発注業務の体制や技術力が不十分な自治体への支援のあり方も検討。受注者のニーズを反映させ、技術基準類の普及・促進やニーズに応じた支援などの方策を議論する。
 8月上旬に開催予定の官公庁施設部会の初会合では、論点整理と議論の方向性について委員の意見を聞く。
 大森部会長以外の委員は次の通り。
 ▽浅見泰司東大大学院教授(部会長代理)▽飯島淳子東北大大学院教授▽藤田香織東大大学院准教授▽坂本雄三建築研究所理事長▽清家剛東大大学院准教授▽斎尾直子東工大准教授▽佐藤主光一橋大大学院教授▽前真之東大大学院准教授▽松本由香横浜国大大学院准教授。

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