BIMの課題と可能性

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BIMの課題と可能性・124/樋口一希/すけるTONリンクでの鉄骨詳細図作成・上  [2016年8月25日]

Revit-すけるTON連携の効果

 鉄骨BIMの最新動向として注目を集めている「すけるTONによるRevit鉄骨ディテール連携システム」(カルテック)の現在と今後の可能性について報告する。


 □多大な困難が伴ったBIMソフトでの鉄骨詳細部材の3次元モデル化を実現するツール開発□


 「すけるTONによるRevit鉄骨ディテール連携システム」は、BIMソフト「Revit」(オートデスク)と鉄骨積算システム「すけるTON」をデジタル連携し、鉄骨構造の主要部材(柱、梁、ブレース)の接合状況に対応して最適形状を自動的に決定、詳細部材(仕口、継ぎ手、ガセップレート、ボルトなど)の3次元モデルをRevit上に自動生成する。

 これによって、現業では膨大な労力とともに、実現困難さも伴っている詳細部材の入力から解放され、鉄骨詳細図の作成・出力、高精度の積算が可能となる。BIMソフト「Revit」のアドインツールとして「すけるTONリンク(仮称)」をインストールすることで稼動し、開発に際してはカルテックと大成建設が協働している=図参照(仕口の生成前後)。


 □鉄骨詳細図の作成で現業手間を削減+鉄骨ファブリケータとの3次元モデルでの連携実現□


 構造設計での一貫構造計算プログラムとの連携によって、BIMソフト「Revit」側で鉄骨の主要部材の3次元モデル構築は可能となったが、詳細部材のモデル化が困難であったため、鉄骨詳細図の作成は、従来と同様、2次元CADの援用にとどまっていた。そのため、鉄骨ファブリケータでも、2次元図面(データ)を基に、鉄骨製作用の3次元モデルを再入力するなど、ミッシングリンクとともに、ゼネコン側、鉄骨ファブリケータ側で、膨大な非効率が発生していた。

 それら課題を抜本的に解決するため、カルテックと大成建設では、鉄骨詳細部材のBIMモデル化+鉄骨詳細図の作成に的を絞り、15年からBIMソフト「Revit2016」と連携する「すけるTONリンク(仮称)」の開発に着手した。すでに現業での試験運用を開始し、更なる改良を加え、17年にはカルテックからの市場供給も計画している。

 〈アーキネットジャパン事務局〉(毎週木曜日掲載)

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