BIMのその先を目指して

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BIMのその先を目指して・5/樋口一希/大成建設の施工管理システム・1  [2017年7月25日]

 大成建設が開発したBIMに工期・コストを連動させた施工管理システム「T-BIMR 5D」。工事の進捗状況や出来高などの見える化によって遅延部分に対して集中的に資源投入できるなど効率的な施工管理実現の実際について報告する。


 □「BIMは離陸して巡航高度に達した」証左としての現場のコスト・工期の見える化の徹底□


 BIM(Building Information Modeling)は、コンピュータ上に構築した3次元の建物モデルに、さまざまな属性データを付加し、設計・施工から竣工後の施設管理までを行うためのソリューションと定義できるが、現状では、全工程網羅的な運用は実現せず、BIMによるデジタル情報の運用メリットが定量的に見える化できる領域を中心に普及が加速化している。

 BIMによる3次元建物モデルに4次元(4D)としての時間軸による工程管理、5次元(5D)としてのコスト軸によるコスト管理を加えた「5D」がシステム名に用いられているように、施工管理システム「T-BIMR 5D」は、「業としての建設」の最も重要な生産拠点である施工現場での、デジタル情報の運用によるコスト・工期の見える化を徹底追求したものだ。


 □遅延はBIMモデルを赤く表示+順調な作業は緑色+予定より早く進む作業は黄色で表示□


 施工現場での工事進捗管理では、従来、横線式工程表のガントチャートやバーチャートを用いているが、さまざまな工種が複層的に進捗する状況下、実際の工事が動的にリアルタイムでは反映できず、経験の差によって関係者間での情報共有にバラツキが生じるなど多く課題も潜在していた。

 「T-BIMR 5D」はオートデスク社のプロジェクト・レビュー・ソフトウェア「Navisworks」をベースに開発されたもので、それらの課題を解決するために、BIMによる建物3次元モデル+工期(4D)+コスト(5D)をリアルタイムで数値化、見える化する。

 図は、工程が遅れている場合の表示画面例で、図上に赤字で「遅れている作業(赤半透明)」と表示されているBIMモデル=部位に関して日時、工事進捗、コストが数値化、見える化されているのが確認できる。

 〈アーキネットジャパン事務局〉(毎週火・木曜日掲載)

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