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YKKAPの中国事業-党大会の後・上/18年4月に北京支店開設  [2017年11月8日]

開発が加速する上海中心部

 ◇中間層向け市場も開拓
 「中国経済は当面安定するのではないか。習(近平)政権が長期的に続く可能性が高まり、GDP(国内総生産)を支える最大のポイントである不動産市場には大きな動きが起こりにくくなったようだ」-。
 中国政治の方向性を決める5年に1度の最重要行事「中国共産党第19次全国代表大会」(党大会)が10月24日に閉幕し、習近平国家主席の2期目が始動した。
 YKKAPの中国事業を統括するYKK(中国)投資AP事業部の松本昭弘事業部長は、党大会の成果を見て、法規制や価格面の変動が著しい中国の不動産市場が、当面は安定的に推移する公算が大きくなったと予想する。
 党の最高幹部人事では、習主席が引退後を見据えた後継者を置かなかったことで、長期政権維持への布石を打ったとの見方が優勢。従来通り「成長の中の安定維持」路線を維持し、住宅バブルの抑止や債務圧縮などの不動産施策を重視するとみられる。
 中国政府は近年、より多くの国民に住宅が行き渡るよう、賃貸住宅や比較的安価な中間層向け住宅の整備・供給に軸足を置いている。一方、YKKAPは中国で、一般的な窓製品の2倍以上の価格帯となる「超高級製品」を主力商品と位置付け、事業を行ってきた。
 しかし、経済発展とともに国民の所得が増え続け、高価格帯の不動産市場が成熟。富を手にした膨大な数の中間層らもターゲットに含めた新たな製品開発・営業展開を描き始めた。
 7日に中国・上海市で開幕した世界最大級の建材見本市「第15回中国国際窓・カーテンウオール博覧会」を訪れた同社の堀秀充社長は、現地で取材に応じ、来年4月に「北京支店」を立ち上げる方針を明らかにした。
 同博覧会で発表した「LD65」などアルミ・樹脂複合窓を北京市でも販売し、人口3000万人規模の巨大市場を狙い打ちにする。同時に、中国国内で、主力の超高級製品だけでなく、中間層向けの高級品、普及価格品の製造・販売も検討する方針だ。
 YKKAPは1999年に大連工場を設立し、01年に中国専用商品の開発・生産・販売に着手。大連のほか、深セン(土へんに川)、蘇州、上海の4カ所に事業会社、杭州、瀋陽など11カ所に営業拠点を置き、気候の異なる中国全土に対応する断熱製品を供給してきた。
 長期的に2桁成長を続けてきた中国のGDP(国民総生産)成長率は2012年以降、年率6~7%となり、習政権も昨年、平均6・5%と小幅ながら安定した成長を目指す方針を打ち出した。中国の経済や不動産市場、消費傾向が変化する中、現地進出から15年以上が経過するYKKAPの中国事業も戦略を見直す時期を迎えている。

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