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物流デベトップの視点・1/プロロジス・山田御酒社長/BTS型施設開発に重点  [2018年1月11日4面]

 ◇事業性見極め物流適地以外にも光を
 物流不動産のリーディングカンパニーとして施設の開発・運営事業を活発に展開するプロロジス。物流不動産への新規参入が増え始めた数年前から、市場競争の激化を予測。特定テナント向けのBTS型施設開発に重点を置く戦略を取ってきた。昨年は新規着工した大半の案件がBTS型になるなど、差別化戦略が成果として現れ始めている。
 --物流施設開発への取り組み姿勢は。
 「景気に左右されることなく、平均で年間500億円前後の投資を継続してきた。17年は700億円超の開発を手掛けた。土地の仕入れから行政協議、設計や施工監理まですべての機能をインハウスで持っている強みを生かし、他社との差別化戦略としてBTS型施設の開発に注力している。17年は新規に着工した7件のうち5件がBTS型施設。お客さまの要望が多岐にわたり、開発に時間と手間もかかるが、お客さまとの相対取引になるため他社との競争にさらされずに済む」
 「マルチテナント型の施設もリースは順調で完成済み物件はほぼ満床だ。これから埼玉県で『プロロジスパーク東松山』が完成するほか、京都府では『プロロジスパーク京田辺』を開発している。こちらのリーシングも好調だ」
 --市場にプレーヤーが増え、物流適地を巡る競争が激化している。
 「入札にも参加はしているが、官民連携の宅地づくりや土地区画整理事業など土地を造るところから関与し、開発用地を確保している。これまで物流適地としては光が当たらなかった土地でもマーケティングの結果、事業性が見込めれば先陣を切って開発し、後発の企業が続く流れを作る。それも業界のリーディングカンパニーとして求められる役割だろう」
 --新しい事業展開は。
 「不動産開発業者として、ものづくりからもう一歩踏み込み、庫内作業を省人化する工夫に知恵を絞っている。昨夏からはアッカ・インターナショナルと協働し、プロロジスパーク千葉ニュータウン(千葉県印西市)で人工知能(AI)を備えた無人搬送ロボットによる物流サポート業務を開始した。リアルなビジネスの中でロボットなどによる業務を検証し、物流事業に次世代技術を普及させる上で施設側に必要となる機能を確認している。物流施設のスペース共有サービスを展開するsoucoと組み、スペースが余っている企業と必要とする企業をマッチングするプラットフォームづくりも行っている」
 --物流不動産事業者間の連携や団体立ち上げの動きが顕在化している。 
 「低金利で資金調達が容易な今は不動産ブームの渦中にある一方、オフィスビルや住宅が飽和状態のため、物流不動産市場に入ってくる事業者は多い。そうした動向に左右されず、毎年コンスタントに施設を提供する姿勢は貫きたい。ただ、特殊な案件や規模が大きな物件など、単独ではやりにくい案件に複数社で取り組むのは、オフィスビルや住宅開発を見ても当然だ。機会があれば、他社との共同事業も前向きに検討する」
 「(団体設立などの動きは)物流不動産業界としての統一見解を示すことのできる器を作ろうとしている。どのような組織とするのが最も効果的かを考え、各事業者の意見も集約しながら前向きに進めていく」。
 □物流不動産の開発・保有運用事業を展開する企業のトップらに、今後の事業戦略や市場展望などについて聞く。

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