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国交省/積雪荷重の構造基準厳格化、建基法告示改正へ/緩傾斜屋根の崩落防止  [2018年1月12日2面]

 国土交通省は、雪の少ない地域にある体育館や工場などの大規模建築物を対象に、屋根の積雪荷重に対する構造基準を厳しくする。建築基準法の告示を改正し、勾配の緩い屋根を持つ大規模建築物を新・増改築する際には、構造計算で使う積雪荷重に、積雪後の降雨を考慮した割り増し係数を乗じるよう定める。改正告示を15日に公布し、1年後の19年1月15日に施行する。
 普段はあまり雪が多く降らない関東甲信地方で14年、大雪が降った上に降雨の影響で積雪荷重が増し、屋根の崩落被害が多発したのを教訓に、基準を見直すことにした。
 新基準の適用対象は、降雪量が少ない北海道から九州にかけての太平洋側を中心とする地域のうち、垂直積雪量15センチ以上の地域で一定規模以上の屋根を設置する建築物の新・増改築時。日本海側を中心に指定している「多雪区域」(垂直積雪量1メートル以上または積雪期間1カ月間)は現行基準のままとする。
 新基準の対象となる屋根の要件は▽15度以下の緩勾配▽棟から軒までの長さが10メートル以上の大スパン▽屋根版がRC・SRC造以外の重量が軽い屋根-の3点とする。増改築部分の床面積が既存部分の床面積の20分の1以上または50平方メートルを超えた場合は、既存部分の屋根にも新基準が適用される。その際、増改築後の構造が既存部分と一体か分離されているかは考慮しない。
 国交省によると、14年2月の大雪で関東甲信地方では、積雪後に雨も降った影響で屋根上の雪の重さが増し、東京や埼玉、群馬などで体育館の屋根が崩落するなどの被害が多発した。被害があった建築物の屋根はすべてS造で、大半は棟から軒までの長さが14~60メートル程度、勾配が10度以下の緩傾斜屋根だった。
 多雪区域にある建築物は特定行政庁が設定している垂直積雪量を参考に設計して建てられるケースが多いため、積雪には強い。気候的にも多雪区域で降雪後に雨が降るケースは少ない。
 国交省は18年度、社会資本整備総合交付金で既存建築物の耐雪改修を支援する。

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