工事・計画

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東京23区内の大規模建築計画/17年度は延べ260万平米減/過去5年で最低水準  [2018年4月16日4面]

八重洲二丁目北地区再開発の完成イメージ

 ◇五輪前の着工ラッシュが終了
 17年度に東京23区内で公表された延べ床面積1万平方メートル以上の大規模建築計画が、直近の5年間で最低水準になったことが日刊建設工業新聞の集計で明らかになった。件数は前年度に比べ27件少ない77件、延べ床面積の合計は232万8644平方メートル(前年度比260万5725平方メートル減)だった。
 東京都の「中高層建築物の建築に係る紛争の予防と調整に関する条例」に基づき、17年4月3日~18年3月29日に都へ提出された標識設置届を集計した。建設計画が最終決定し、近隣への説明や行政手続きに入ったプロジェクトが対象。公共機関による建設計画も含まれる。設備更新がメインの「荒川総合スポーツセンター大規模改修工事」(荒川区、延べ1万2900平方メートル)は除外した。
 77件を23区別に分けると、プロジェクトが最も多かったのは14件の港区(前年度比増減なし)。続いて13件の江東区(2件増)、7件の新宿区(5件減)、5件の大田区(1件増)、千代田区(6件減)、板橋区(4件増)の順だった。
 4件は中央(3件減)、渋谷(2件増)、豊島(1件増)の3区。2件は▽足立(2件減)▽北(増減なし)▽中野(2件増)▽江戸川(1件減)▽品川(6件減)-の5区、1件は▽目黒(1件減)▽荒川(1件増)▽練馬(1件減)▽葛飾(1件減)▽台東(2件減)▽世田谷(5件減)-の6区だった。
 用途別の件数増減を見ると、事務所が14件(16件減)、共同住宅が24件(10件減)、五輪関連競技施設が1件(6件減)と大幅に減った。一方で、高齢者施設などを含む複合施設(6件、前年度比皆増)や、インバウンド(訪日外国人客)の急増によって需要が高いホテル(9件、1件増)は好調を維持した。
 1件当たりの延べ床面積別は1万平方メートル台が45件(14件減)と最多。2万平方メートル台は15件(2件増)、3万平方メートル台が3件(4件減)、4万平方メートル台が6件(1件増)、5万平方メートル台は2件(1件増)、8万平方メートル台が2件(1件増)だった。6万平方メートル台(6件減)と7万平方メートル台(2件減)、9万平方メートル台(1件減)の計画はなかった。
 1件で延べ床面積が10万平方メートルを超える超大型プロジェクトは前年度より7件少ない4件で、いずれも臨海部に集中している。
 最大規模は組合施行でJR東京駅八重洲口前に延べ約28・7万平方メートル規模の複合ビルを建設する「八重洲二丁目北地区第一種市街地再開発事業新築工事A-1街区」(中央区)。建物はS一部SRC・RC造地下4階地上45階塔屋2階建て、高さ240メートルの規模。事務所と店舗、ホテル、区域内にあった区立城東小学校の新校舎、バスターミナルが入る。設計は日本設計、施工は竹中工務店が担当している。
 集計を開始した13年度以来、建設費高騰の影響などで多少の浮き沈みはあったものの、件数は90件台以上、延べ床面積の合計は300万平方メートル台以上を維持。16年度は過去最高の104件、総延べ493万4369平方メートルに達した。
 17年度が件数、延べ床面積とも大幅減になったのは、13年9月に東京五輪の開催が決まって以降、20年までの完成を視野に入れ計画の具体化や建設工事を急いだプロジェクトの着工ラッシュが終わったためとみられる。

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