論説・コラム

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回転窓/お気に入りの書店がなくなっていく  [2018年5月11日1面]

 学生のころ、書店でアルバイトをしていた。昔ながらの小さな店構えだが、店主の趣向で高価な美術書や風変わりな本も置いていた▼勤務時間は午後3時くらいから閉店して片付けが終わる午後10時くらいまで。その間、近所の商店街に雑誌の配達に出向いたり、図書館へ納品したりする以外は、本の整理をしながら店番をしていた。足しげく通ってくれるおなじみさんとの会話は楽しく、プライベートでも親しくさせていただいた方もいた▼就職してからも何度となく訪れたが、数年後に店を閉じてしまった。徐々に落ち込む売れ行きを止められなかったようだ。思い出深いその街をたまに訪れるが、学生時代の自分の居場所はすっかり変わってしまった▼都心で深夜も営業し、アートやサブカルチャーの書籍がそろう青山ブックセンター六本木店が閉店するという。週末などに友人と車で繰り出し、本を探しに行ったのが懐かしい▼多くの人が書籍をインターネットで購入する時代。実売店舗の経営は難しくなっている。お気に入りの書店が一つ、また一つと姿を消すのは、自宅の書棚がだんだんと無くなるようで何とも寂しい。

コメント

  • 匿名 より:

    本を読む人が本当に少なくなったと実感しています。
    電車の中で本を読んでいる人は10人のうち、ひとりいればよい状態ですね。
    私も以前ほど本を買わなくなりました。
    読みたい本が近くの本屋で気軽にそろわなくなったことも原因だと思います。

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