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セメント大手4社/18年3月期連結決算/全社が増収、原料費高騰響き3社が減益に  [2018年5月11日3面]

セメント大手4社の18年3月期連結決算

 太平洋セメント、住友大阪セメント、三菱マテリアル、宇部興産のセメント大手4社の18年3月期連結決算が10日に出そろった。2020年東京五輪関連や都市再開発などの需要増を背景に、全社が増収となったものの、原材料費や物流費上昇、技術者不足などが足かせとなり、太平洋セメントを除く3社が減益となった。
 各社のセメント部門の売上高を見ると、太平洋が8711億円(9・1%増)、住友大阪が2448億円(4・6%増)、宇部興産が2388億円(5・1%増)、三菱マテリアルが1923億円(8・3%増)。好調な国内の民需や輸出に支えられ、全社が売り上げを伸ばした。
 業績首位の太平洋は、国内販売数量が35万トン増の1472万トン。輸出も含めた総販売量は239万トン増の1895万トンと前年の実績をやや上回った。住友大阪は国内販売量が10万トン減の871万トン。輸出も含めた総販売量は10万トン減の1008万トン。三菱マテリアルの国内販売量は25万トン増の705万トン、輸出も含めた総販売量は18万トン増の942万トンとなった。
 宇部興産は、今期決算で営業利益を4社の中で最も大きく減らしたが、来期の売り上げを112億円増の2500億円、営業利益を2億円増の125億円と予測。東京五輪関連の施設整備や、消費増税を前にした住宅購入の駆け込み需要などを織り込み、前期を上回る実績を見込んだ。
 17年度の国内生産量は前年度比1・8%増の6036万トンで、国内販売量(輸入分を除く)は0・5%増の4170万トン。輸出は2・4%増の1181万トンと4年連続で増加。国内需要が頭打ちになる中、米国や東南アジアへの好調な輸出が、各社の業績をカバーする傾向が強まっている。
 国内では3・11の復興需要が収束に向かう東北や、近畿などの不振が目立つ一方、米軍基地関連などの大型工事が動く沖縄で出荷量が増した。全体の傾向では、工事現場の人手不足や原料価格・物流経費上昇、建築工法の変化などが経営を圧迫し、収益確保の大きな障壁となっている。

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