論説・コラム

海外事業拡大で重要性増す保険選択/広がるリスクどうカバー/補償内容の精査不可欠 [2015年7月29日12面]

 ゼネコン各社が収益基盤の強化に向けて海外事業に一段と力を入れている。1000億円近い大型プロジェクトの受注に加え、企画・設計といった川上段階からの事業参画、海外の得意先から特命受注など、規模拡大とともに受注戦略も多様化している。一方で、工事中の損害や現地特有の商慣習、想定が難しいテロや疫病など、対応すべきリスクの範囲も広がり、備えのあり方が問われている。リスク対応のツールとして、保険の重要性も高...続きを読む

回転窓/なくなる仕事と生まれる仕事 [2015年7月29日1面]

 テクノロジーの進歩で「職業」はどう変化していくか。4月に出版された『あと20年でなくなる50の仕事』(水野操著、青春出版社刊)の著者は、今後なくなってしまうかもしれない仕事や、逆に新しく生まれてくるかもしれない仕事を展望している▼コンピューターが徐々に仕事を奪っていくであろう職業に挙げられているのは、単に売るだけの営業マンや長距離ドライバー、電気や水道、ガスのメーターをチェックする周回業務など。...続きを読む

回転窓/役所の粘り腰 [2015年7月28日1面]

 役所が定めた規制には実にさまざまなものがある。それらの多くは、一度決めると、廃止はおろか変更も難しいのが常。そのうちに現実と規制とがどんどん乖離(かいり)していく▼先日読んだ小さなニュースで、そんなことをあらためて考えさせられた。厚生労働省は「美容師は男性にカットのみのサービスを行ってはならない」とした通知を廃止したという。通知は旧厚生省時代の1978年に局長名で出し、併せて理容師が女性にパーマ...続きを読む

拡大市場-物流デベロッパーの戦略・下/「雇用確保」重視し適地選定 [2015年7月27日1面]

 物流拠点の適地は、さまざまな要素で評価される。事業採算に直接関わる「賃料」に続いて最近注目されるのが、施設で働く「労働者」確保の容易さだ。物流デベロッパーのトップは異口同音に、高速道路など幹線道路へのアクセスの良さ以上に「雇用確保」を重視するテナントの意識が強まっていると指摘する。東京のベッドタウンとして開発が進んだ千葉ニュータウン(NT)。NT中心部に位置する千葉県印西市内で、グッドマンジャパ...続きを読む

回転窓/「朝活」の効果と悩み [2015年7月27日1面]

 何もなければ午後9時には寝てしまう。当然ながら、翌朝5時前には目が覚める。すぐ外に出て7・5キロほど走って汗をかき、シャワーを浴びてゆっくり朝食を取る。食後のコーヒーを楽しむ余裕も▼霞が関の「ゆう活」ならぬ、朝を楽しむ「朝活」を始めてちょうど1年。健康を考えて走り始めたが、朝の時間を大切にすると、思いのほか1日を有効活用できる。頭がリフレッシュされた状態なので、走りながら仕事のアイデアが浮かぶこ...続きを読む

回転窓/廃校をどう利用するか [2015年7月24日1面]

 少子化や過疎化を背景に、過去10年で2000校以上の公立学校が廃校になっているという。残った校舎をどう扱うかは、地方自治体にとって悩みの種だ▼文部科学省は、廃校を積極的に利用した事例として「50選」をホームページで紹介している。デイサービス施設など高齢者向けの事例が多いのは、超高齢社会に入った日本の現状の反映だろう。その他事例も、地域コミュニティー拠点など、今いる住民を主な対象にした事例が目立つ...続きを読む

回転窓/コンペから広がるつながり [2015年7月23日1面]

 東日本大震災で被災した宮城県南三陸町が復興の橋デザインコンペを行った。1案に絞り込むことができず、2案を優秀賞としてさらに精査することに▼「『決定したが駄目でした』となってはいけない。実現性という視点も含めて考えざるを得ない」。佐藤仁町長は、慎重な判断を下した理由をこう話した▼コンペには、復興へと進む同町への関心を高める狙いもあった。代表が35歳以下という条件だけで、子どもでも応募可能にした。「...続きを読む

拡大市場-物流デベロッパーの戦略・中/標準化するハイスペック施設 [2015年7月23日1面]

 ◇建設コスト上昇への対応課題
 多層階で延べ床面積が数万~10万平方メートルを超えるマルチテナント型物流施設(LMT)。ランプウエーやスロープを設けてトラックが上層階に直接乗り入れ、各階には広い車路と高床式のトラックバースを備える。一度に数十台のトラックが同時に積み降ろし作業ができ、フロア単位・区画ごとの複数テナントへの賃貸も容易だ。こうしたLMTの標準仕様に加え、近年は免震構造や非常用発電機...続きを読む

回転窓/朝も夜も早くが大事 [2015年7月22日1面]

 長時間労働を断ち切る方法として早朝勤務を推し進める動きが官民で活発化している。霞が関の官庁街では「ゆう活」と銘打ち、7月と8月は朝早くに仕事を始め、早く退庁する運動を展開中だ▼民間企業でも、深夜残業を禁止し、早朝勤務で手当を増額したり、朝食を提供したり。あの手この手で働き方を変えようという取り組みが進んでいる▼仕事の拘束時間が長く、夜遅くまでの残業も当たり前という風潮が日本にあったのは事実。家庭...続きを読む

拡大市場-物流デベロッパーの戦略・上/3PL・Eコマースがけん引 [2015年7月22日1面]

 人々の暮らしや企業の経済活動を支える物流ネットワーク。近年、その要となる大型物流倉庫の開発が相次いでいる。市場を主導するのは、物流不動産専門のデベロッパー。物流のアウトソーシングやインターネット通販の急拡大など物流サービスのニーズが多様化していることを背景に、デベロッパー各社の開発意欲は強く、施設の供給量は高水準が続いている。建設会社にとっても受注戦略上の重要度が増している。物流不動産開発の「今...続きを読む

建設広報協会/国づくりフォトコン/最優秀作品「夕暮れの新湊大橋」に [2015年7月21日12面]

 建設広報協会(伴襄会長)が主催する第20回「豊かで住みよい国づくり」フォトコンテストの入賞作品105点が発表された。応募2084点の中から最優秀賞(国土交通大臣賞)に選ばれたのは、富山県在住の後谷弘さんの「夕暮れの新湊大橋」。夕暮れの立山連峰をバックに日本海側最大級の斜張橋を撮影した。このほか優秀賞4点、特選5点、審査委員特別賞5点、入選30点、佳作60点が選ばれた。
 コンテストは、毎年7月...続きを読む

回転窓/海洋生物を守る [2015年7月21日1面]

 ものを数える時に数をごまかすことを「サバを読む」という。このサバは魚の鯖のことだと長年思っていたが、どうも語源には諸説があるらしい▼こんな説が。鮨屋で客が食べた鮨の数を忘れないように、板前が鮨を握るたびに飯粒を一つずつ置いていく。その飯粒を「生飯(さば)」といったからという説。仏様に捧げるために取り分ける飯を「散飯(さば)」と言うが、この量が少ないからというのもある▼いずれも数にまつわることだが...続きを読む

回転窓/サンマと建設業 [2015年7月17日1面]

 夏にみかんを食べたいという商家の若旦那のために、番頭が町中を回ってようやく見つけたみかんの値段が一つ千両…は落語の「千両みかん」。時期外れとはいえ、みかん一つに千両とはやはり法外である▼先日、東京・築地市場に初入荷したサンマの卸値が1匹当たり2500円とのニュースに驚かされた。入荷量が極端に少なかったためで、築地の初荷としては過去最高値という▼ハウス栽培の普及で季節を問わず手に入るみかんと異なり...続きを読む

回転窓/人材不足と生涯現役 [2015年7月16日1面]

 先日、還暦を迎えた業界関係者を取材する機会があった。新しい職場での仕事への意気込みを力強く語る姿が印象的だった。定年の60歳が分かれ目とされた昔と違い、今はその境が分からないほど元気な「生涯現役」の高齢者が社会にあふれている▼人数が多い団塊世代の一斉リタイアの影響が危惧された「2007年問題」。65歳までの雇用延長などによって5年後の「2012年問題」へと先送りされたが、この間に東日本大震災や政...続きを読む

ワールドワイド/中小・中堅の海外進出、診断士が展開戦略指南へ [2015年7月15日12面]

 中堅・中小建設業者の海外進出を後押ししようと、国土交通省が企画したインドネシア訪問団。同国への進出意欲を持つ企業が全国から13社集まり、各社から計19人が参加した訪問団が6月15日から19日までの日程で、現地や日系の建設会社、大学、公的機関などを回った。訪問から1カ月近くが経過、訪問団へ参加を通じてそれぞれ描いた進出イメージを具体的な戦略にどう落とし込むか。参加各社が戦略を練るために中小企業診断...続きを読む