竹中工務店/センシンロボティクスと資本業務提携、ロボ・AI技術結集し生産性向上

2025年6月11日 技術・商品 [3面]

文字サイズ

 竹中工務店は、社会インフラDXソリューションを提供するセンシンロボティクス(東京都品川区、北村卓也社長兼最高経営責任者〈CEO〉)と資本業務提携の契約を結んだ。両社が持つロボットやAIの技術やノウハウを結集し、建設現場の生産性が高められるソリューション・サービスを構築、運用する。2021年度から共同開発してきたBIMとドローンを組み合わせて屋内点検が容易になる技術や、ゲームコントローラーによる遠隔ロボット操作システムなどをさらに進化させる。
 両社は「BIM×Drone」としてBIM上で飛行ルートの作成や機体の自己位置を表示し、位置情報が取得できない屋内環境でドローンの自動飛行を実現したことにより屋内点検が容易になる技術を共同開発。ゲームコントローラーで操作できる遠隔ロボット操作システム「Remotebase」も共同開発した実績がある。
 いずれもロボット制御やデータ管理、AI解析などの機能で構成するセンシンロボティクス独自のAIアプリケーション開発プラットフォーム「SENSYN CORE」をベースにしている。
 国土交通省が「プロジェクト・プラトー」として推進する3D都市モデルの整備・オープンデータ化プロジェクトにも参画し、建設現場の生産性向上や省人化を積極推進している。
 両社は資本業務提携を契機に共同開発してきた技術を進化させ、検査の自動化や遠隔地からの就労を目指す。竹中工務店が開発した基盤システム「建設ロボットプラットフォーム」によるソリューション・サービスも拡充。同プラットフォームではBIMデータを活用し、ロボットが自律走行するための経路や範囲をシミュレーションして遠隔での操作や監視も可能とする。建設現場への円滑な導入体制を確立し、生産性向上を加速させる。