主要ゼネコン26年3月期決算/好業績鮮明、採算改善で最高益相次ぐ

2026年5月18日 企業・経営 [1面]

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 主要ゼネコン26社の2026年3月期決算が15日、出そろった。連結売上高(三井住友建設と東洋建設は単体ベース)は、手持ち工事を順調に消化した19社が前期を上回った。本業のもうけを示す営業利益は、受注時の採算性向上や設計変更工事の獲得などが寄与し、23社が前期を超えた。10社は過去最高を更新した。27年3月期も旺盛な建設需要を背景に、好調な業績が続く見通しだ。
 連結売上高が前期を上回った19社のうち、鹿島、長谷工コーポレーション、インフロニア・ホールディングス(HD)、五洋建設、高松コンストラクショングループ(TCG)、東亜建設工業、奥村組、ピーエス・コンストラクション、東鉄工業、ナカノフドー建設が過去最高を更新した。
 大型案件を含む豊富な手持ち工事の進捗に加え、受注段階から採算性を重視する戦略が業績を押し上げた。インフロニアHDは、三井住友建設との経営統合効果も寄与した。
 営業利益で過去最高を更新したのは鹿島、大林組、大成建設、インフロニアHD、五洋建設、西松建設、TCG、東亜建設工業、奥村組、ピーエス・コンストラクション、東鉄工業。設計変更による採算改善に加え、デジタル技術の活用による生産性向上などで、現場の原価低減も進んだ。
 単体ベースの完成工事総利益(粗利益)率は、前期と比較できる23社中20社が上昇した。特に採算面で苦戦が続いていた建築事業は、大手4社(鹿島、大林組、大成建設、清水建設)を含む多くの社が10%台を確保した。
 27年3月期は21社が増収、17社が営業増益を見込む。今後数年は、AI・半導体関連の生産施設やデータセンター、国土強靱化、防衛関連を中心に旺盛な建設需要が続く見通し。五洋建設やTCG、東鉄工業などは過去最高業績の更新を見込んでいる。
 対等な請負契約を促進する第3次担い手3法や業界団体による働き掛けもあり、多くの社が「発注者との取引環境は数年前に比べ大きく改善している」との認識を示す。現時点で中東情勢が現場に与える直接的な影響は限定的。だが、資機材調達や工期への影響を懸念する声もある。各社はリスクを見極めながら、持続的な成長軌道の確立を目指す。