井林辰憲国土交通相は24日、建設専門紙各社の就任インタビューに応じ、インフラ整備や国土強靱化の着実な推進を支える安定的で持続的な公共事業予算の確保に努める考えを表明した=写真。2027年度予算は前年度予算比44%増の8・8兆円規模の概算要求を提出したが、「国土強靱化は事項要求であり、(要求額からの)さらなる上積みに向け、必要性を説明していく。関係事業者が予見可能性を持って事業に取り組めることが極めて重要だ」と例年以上の増額確保に意欲を見せた。
インフラ政策は真っ先に防災・減災、国土強靱化の必要性に触れ、「全力で進めたい」と強調。「災害が激甚化している今だからこそ、重要性を国民に十分に理解してもらえる」と訴えた。
高市早苗首相の指示を踏まえ「危機管理投資」「成長投資」を促進するインフラ整備にも重点を置く考え。ハードとソフト一体での事前防災や予防保全型メンテナンスの強化、企業の生産性向上に寄与する人流・物流網や国内の戦略的な産業立地を支えるインフラの整備を具体例に挙げる。
建設産業への思い入れは強い。「地元に大きなダムができ、自分も造ってみたいと思ったのがきっかけで国交省の門をたたいた」と自らの原点を語り、「これからも夢とロマンと希望のある業界であってほしい」と期待した。多くの人たちが「なりたい」と思える職業となるよう、第3次担い手3法に基づく処遇改善や働き方改革、生産性向上に加え、リスキリング(学び直し)支援なども組み合わせた建設産業の供給力の強化に力を入れる。
建設産業は地域の経済団体などで経営者が主導的な役割を果たしているケースが多いとして「地域経済そのもの」とも指摘する。政府方針で26年度は補正予算を編成しない予定になっている。このため、「発注の平準化にも、事業実施省庁として細心の注意を払う」と付け加えた。
建築費高騰をきっかけに日本建設業連合会(日建連)と不動産協会(不動協)が6月に立ち上げた協議体の成果にも強く期待する。民間のパートナーシップ構築や連携強化につながり、他分野にも波及するリーディングケースとなるよう、オブザーバーの立場で「議論を見守り、必要に応じ支援をしたい」と語った。








