発足から10年になる内閣府地方創生推進事務局。8月7日付で11代目の事務局長に就いた国土交通省出身の宿本尚吾氏は「政府の地域未来戦略の実現に向けて、整えられてきた仕組みをうまく使い、地方創生を成り立たせていきたい」と抱負を語る=写真。人口減少や官民の担い手の確保といった課題と向き合いながら「稼げる産業の地方からの創出」を目指す。
地方創生に関する総合戦略(2025年12月閣議決定)に取りまとめることが盛り込まれた地域未来戦略が7月に閣議決定された。戦略産業クラスター計画などの3計画や政策パッケージの取り組みが進んでいく。「国内総生産(GDP)の半分程度を占める地方経済の成長は重要。伸びしろを生かしたい」。稼げる産業を地方からもさらに創出するという地域未来戦略の「新しい発想」を踏まえ、施策の実行に力を入れる。
地域再生の施策、交付金、税制などを生かしたまちづくり、新しい公共サービスの提供、移住支援といった地方創生を巡る10年の取り組みから「さまざまないい事例が出てきている」と効果を認識している。「地域によって面的な整備も機能の集約も求められる。地域が望むことを大事に取り組みを進める」考え。人口減少と東京一極集中が進み、地方からの産業創出にも課題は多い。地域未来戦略には産業団地の造成などに伴う必要なインフラ整備の実施がうたわれており、地域が必要とするインフラを束ねた事業に期待を寄せる。
27年度予算概算要求が締め切られ、府省庁の地方創生の施策は金額を示さない事項要求が多く並んだ。府省庁それぞれの政策、施策があり、「国をよりよくしていくために知恵を絞りながら、予算と施策が年末にかけて検討されていく」状況にある。事務局の職員の約半数は地方自治体からの出向者。国と地方の人脈の積み重ねとネットワークを生かしながら地方創生を後押しする。国力の向上に貢献するために「地域からも世界に目を向ける意識」も高めていく。
設計や施工を担当し、地域のまちづくりやにぎわいの創出に貢献している建設業を地方創生や政府の17の戦略分野を支える「大事な担い手」と見ている。「活躍の場がまだまだある。ノウハウ、知恵、役割はこれからも必要」。地域のために活躍する建設業にエールを送る。









