広島駅北口に大規模なイベントに利用できる新アリーナの整備に向け、官民による協議会の2回目の会合が1日、広島市東区で開かれ=写真、JR西日本が施設概要や需要予測を示すとともに、事業スキームは民間が施設を建設し行政に寄付した上で、民間が運営を担う「負担付き寄付」が最も有効と提案した。広島市の戸田祐二副市長は「実現性や持続性を高める手法として検討に値する」と発言するなど同手法を軸に検討を続ける。
JR西日本はプロバスケットボールBリーグプレミアの広島ドラゴンフライズらと同社社有地(広島市東区二葉の里、約1万8800平方メートル)を候補に1万人規模を収容する新アリーナの整備を検討しており、会合では広島支社の飯田稔督支社長が施設概要や事業スキームなどを提案。アリーナを起点に「交流」と「共創」を促し、広島の都市格向上に寄与する基本方針を説明した。
最高水準のコンサートやスポーツを体験でき、日常的に市民が交流する場となり、災害時には帰宅困難者を受け入れるなど一時避難拠点としても活用するなどとした。
駅とペデストリアンデッキで直結し、2階にメインエントランスを設置。北側に街区公園、東側に店舗などのにぎわい・交流ゾーンを配置し、1階に大型トラックが直接入れる動線を確保する。
興行需要はスポーツやコンサート、イベントなどで年間稼働日数が232日と予測。来場者は160万人と試算した。開業は2031年を目指す。
収支は20億円程度の売り上げが期待できるが、建設費の高騰や維持管理費、固定資産税などの負担が増加し、民設民営方式では10億円前後の赤字が見込まれると説明。一方、負担付き寄付は自治体に寄付後、民間が運営を担うとし、飯田支社長は「民間の創意工夫を最大限生かしながら公共性・公益性を担保できる」と述べた。
広島県の横田美香知事は「駅前で立地の優位性はあるが、主催者が使いたい施設にすることが重要だ」と指摘。県営の広島グリーンアリーナ(中区)との「2館体制」で、「目標を達成すれば、都心のにぎわい創出や経済効果にインパクトが大きくなる」と期待しながら渋滞対策なども課題に挙げた。
飯田支社長は「2館の利活用を官民連携のオール広島で取り組み、双方が価値を高め合いながら広島全体の魅力向上とにぎわい創出にしっかり貢献したい」と述べた。
次回の会合では、JR西日本が概算事業費の試算結果を示す見通しで、行政と民間の役割分担や資金計画に関する協議が本格化していく。









