大成建設ら3社が走行中の電気自動車(EV)に無線給電する基盤技術を開発した。大成ロテック、ホンダの研究開発子会社・本田技術研究所(埼玉県和光市、秋和利祐社長)との共同プロジェクト。大成建設の直流電源システム、大成ロテックの埋設施工技術、本田技研の直流配電に対応する需給電ユニットを組み合わせた。当面は物流など大型商用車への先行適用を想定し、2027年度以降に実際の高速道路で実証実験を予定する。
3社の開発責任者が5日に都内で会見し、走行中のEVに非接触で給電可能な「磁界結合方式無線給電道路システム」の基盤技術を説明した。システムは▽大成建設の地上直流電源システム▽本田技研の道路に埋設して車両に送電する直流配電型給電ユニット▽同社の車両側受電ユニット-の三つに、大成ロテックの無線給電道路施工技術を組み合わせて構成する。
重量20トン級の大型車に無線給電するため、最大150キロワット級の給電に対応可能な国内最大級の走行中無電給電システムとして設計した。100万輪(49キロニュートン換算輪数)の載荷走行試験に耐える舗装構造を確立させる。
埼玉県幸手市にある大成建設グループの次世代技術研究所で、大型車への無線給電に対応する舗装構造と直流電源システムを実証した。年末から年明けにかけ、福島県田村市の同社グループ次世代技術実証センターで延長約40メートル・幅約3・2メートルの試験走行路を構築する。実際の車両を走行させ、長期耐久性や最大150キロワット出力での走行中給電性能を確認。関連設備を含む無線給電手法の更新手法や漏えい電磁界対策も検討する。
大成建設は、先行して実証センターに電界結合方式の無線給電道路を構築し、実車両で試験走行している。開発責任者の遠藤哲夫技術センター先進技術開発部次世代技術開発室WPT推進チームリーダーによると、並行して高効率で大電力の伝送を可能とする磁界結合方式の優位性に着目。同社から本田技研にアプローチし、共同開発に至った。
3社は、東日本高速道路会社が27年度以降に館山自動車道(千葉県)で計画する走行中無線給電技術の実証実験に参画する。将来的に乗用車などさまざまなEVへの展開を視野に、早期の実用化と50年カーボンニュートラル達成への貢献を目指す。









