大林組/熊本県長洲町でアサリ陸上飼育の実証試験/餌料供給の低コスト化めざす

2026年10月15日 技術・商品 [3面]

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 大林組は熊本県長洲町でアサリを陸上飼育する実証試験を始めた。屋外に大型実証設備を設置し、餌となるケイ藻を安定的に培養・供給しながらアサリを飼育。給餌の量やタイミング、水質管理、海水交換の流量調整などで最適な条件を検証し、低コストな飼料供給技術を確立する。陸上飼育と干潟でのアサリ保全策を組み合わせ、資源保全と水産業振興に貢献する。
 同社と長洲町、熊本北部漁業協同組合(上田浩次代表理事兼組合長)、西日本工業大学、味の素九州事業所の5者は、2025年に包括的な事業連携に関する協定を結んだ。協定に基づく取り組みの一環で実証試験を行う。
 実証では味の素九州事業所のアミノ酸の製造過程で出る副生液を、ケイ素の栄養材として活用する。副産物由来の栄養資源を有効活用することで、餌料の安定供給とコスト低減を両立。地域で発生する副産物を循環利用する仕組みの構築につなげる。
 大林組はケイ素に代わる餌料として、入手しやすい米ぬかが利用できることを室内試験で確認済み。ケイ藻を代替餌料に置き換えると、餌料費がケイ藻だけと比べ10分の1程度に低減できる見込み。今後は、米ぬかを活用した餌料供給技術の実用化に必要な運用ノウハウを蓄積する。
 高水温や豪雨の影響を受けやすい夏季を陸上飼育で補完し、アサリ資源の保全効果を高める。各地域で発生する副産物や未利用資源を飼料や栄養材として活用するためのノウハウを生かし、アサリをはじめ二枚貝の資源保全にも貢献していく。