兵庫県、京都府/榎峠トンネルが貫通、施工は森組JVと大林組JV

2025年6月13日 行事 [8面]

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 兵庫県と京都府が府県境(兵庫県丹波市青垣町中佐治~京都府福知山市談)で共同で建設している「国道429号榎峠トンネル(仮称)」の貫通式が8日、現地のトンネル坑内で開かれた。兵庫県側の施工を担当する森組・中村組・宇都宮建設JVと、京都府側の大林組・鶴美建設・マルキ建設JVが主催。貫通点の通り初めや鏡開きを行い、地元関係者と共に盛大に貫通を祝った。
 同トンネルは、安全・安心で円滑な交通確保と広域連携の促進を目指し、国道429号バイパス(BP)として2020年度に事業化。府県境に位置する交通の難所「榎峠」は幅員が狭く急カーブが連続。特に冬季の積雪時に通行が困難になるなど、地域間交通に支障を来していた。
 BPの全体延長は2・4キロで、兵庫県が1・3キロ、京都府が1・1キロの工事を担当。トンネル区間(延長1092メートル)では、兵庫県が567メートル、京都府が524メートルをそれぞれ担当している。片側1車線で幅員が6メートル(7・5メートル)、トンネルの内空断面積は48平方メートル。23年度に着工し、NATMで掘削を進めてきた。
 式典では兵庫県側から谷公一衆院議員と服部洋平兵庫県副知事、林時彦丹波市長、京都府側から本田太郎衆院議員代理と鈴木一弥京都府副知事、大橋一夫福知山市長が貫通発破のスイッチを押し、両JVの代表者が貫通を確認。兵庫県と京都府の担当者が貫通を報告した。工事の協力会社らによる貫通点清めの儀に続き、関係者が貫通点で一堂に会し無事貫通を祝い合った。
 この後、発注者を代表し兵庫県から服部副知事、京都府から鈴木副知事があいさつ。谷衆院議員ら来賓が祝意を述べた。関係者で鏡開きを行い乾杯した後、両JVから謝辞が伝えられた。
 全体工期は26年3月25日まで。