回転窓/「リアル」と「テック」の融合

2025年6月27日 論説・コラム [1面]

文字サイズ

 コンビニエンスストアなどに設置されたセルフレジに苦手意識がある。缶コーヒー1本ぐらいなら精算も早く便利だが、商品の数が多いとバーコードの位置を見つけられず戸惑ったり、レジ待ちの列に気を使ったりするのでつい避けてしまう▼ローソンがKDDIの最新デジタル技術を活用した「未来のコンビニ」を都内に開店した。AIやロボットを駆使し、新しい買い物体験の提供や従業員の負担軽減につなげるのが狙い▼AIカメラで客が手に取った商品を分析し、商品棚のデジタルサイネージでお買い得情報や関連商品を提案。棚の値札に客が触れると、社会課題解決に向けた取り組みといった商品の背景情報を動画で紹介する▼従業員の作業負担が大きい飲料棚への商品の補充などはロボットが行う。レジでは立体的に映し出されたアバター(分身)が接客し、酒類やたばこもスタッフが遠隔で年齢確認し販売する。思い描いたような未来のコンビニをさまざまな技術で実現している▼建設産業も「リアル(現実)」と「テクノロジー(技術)」の融合が進む。「未来のケンセツ」の姿や役割を考え、その実現へ挑み続けたい。

同一ジャンルの最新記事


2025年6月26日 [1面]

2025年6月25日 [1面]

2025年6月24日 [1面]