秋田県南部を流れる1級河川・子吉川の上流部、鳥海山の麓で国土交通省東北地方整備局が建設を進める鳥海ダムの本体工事が着工した。河床を深さ40メートルまで掘り下げ、堤高約80メートルのうち半分が地中に埋まる全国的にも珍しい構造になる。掘削作業で出た石や砂を堤体構築の材料として使用する台形CSGダムは建設時の環境負荷を軽減。自然に配慮し地域に溶け込む大規模ダムを目指している。本体建設1期工事は西松・奥村・フジタJVが施工する。2027年度の堤体打設を開始する計画で、29年度の完了、31年度の試験湛水を目指している。