竹中工務店は建設ＤＸの推進に向け、米オートデスク（カリフォルニア州サンフランシスコ）と包括連携の覚書（ＭＯＵ）を交換した。世界各国で建築・エンジニアリング・運用のソフトウエアソリューションを提供するオートデスクの知見を導入。２０２１年１２月に発表した「建設デジタルプラットフォーム」のデータ基盤構築を強化する。建築プロジェクトの全工程でＡＩ活用を推進し、意思決定プロセスや作業などに要する時間や負担の軽減とともに品質の向上を目指す。
　１１月１７日付でＭＯＵを交換した。竹中工務店が建築プロジェクトで培ったノウハウと、オートデスクが設計・製造・建設分野で提供している先進デジタル技術を融合。両社は▽戦略的パートナーシップの形成▽実証プロジェクトの推進とデータ共有▽ＡＩユースケースの開発とデータ共有▽成果の共有と発信－などで協力する。
　竹中工務店はオートデスクの先進ソフトウエア技術「オートデスク・コンストラクション・クラウド」などを活用し、建築プロジェクトの全工程でＤＸを加速。ＡＩを活用した革新的ソリューションを開発、実証する。約４０カ国・地域で事業展開するオートデスクのネットワークを活用した海外展開で技術面の優位性も高める方針。中長期視点で建設分野全体のデジタル化促進に貢献する。
　竹中工務店は、ＢＩＭやＣＡＤ、プロジェクト管理などで先進技術を提供するドイツ・ネメチェクグループ（ミュンヘン市）とも１０月２７日付で同様のＭＯＵを交換。国際連携ネットワークを広げている。