佐元工務店/新社屋(仙台市若林区)現場見学会開く/県産材CLTで大空間構成

2026年2月26日 行事 [8面]

文字サイズ

 佐元工務店(仙台市若林区、佐藤真生代表取締役)が施工する同社新社屋が上棟し、構造が見える状態での現場見学会が21日に開かれた=写真。宮城県内で製造できる県産材CLT(直交集成板)で最大サイズの6000ミリを2層分フル活用。田中哲也建築構造計画(東京都豊島区、田中哲也代表)が構造設計、DOG1級建築士事務所(東京都新宿区、齋藤隆太郎代表取締役)が設計・監理を担当する。構造材PC加工と建て方は山大(宮城県石巻市)が施工した。
 見学会は3回に分けて開き、学生なども含め計70人が参加した。2024年度「みやぎCLT等普及促進事業補助金」の採択事業で、18日には宮城県CLT等普及推進協議会が同現場を見学した。
 「佐元工務店新社屋新築工事」の工事場所は若林区古城3の14の15(敷地面積1925平方メートル)。国道4号と宮城の萩大通りが交差する交通量の多い地点に位置する。25年7月に着工し、規模はW造2階建て延べ727平方メートル。1階にショールームや店舗、2階には同社事務所が入る。変形敷地のため、ジグザグに屏風型CLTが交差する形状に設計した。6月の竣工と7月の移転、初夏のオープンを目指している。
 CLTパネル工法では構造計算ルートと仕様規定が告示で規定されている。同工事では厳密な構造計算が必要な分、配置の自由度が高い「ルート3」を選択。「ルート3」でのCLT壁勝ち通し壁+軸組み併用構法の建築は国内で初めてになる。
 DOGの齋藤代表が設計背景や意匠などを解説し「県内で製造できる最大サイズのCLTで大空間を構成した。訴求力があり、施工者の技術力もアピールできる」と語った。県のCLT補助金は2000万円を上限に設定され、材料や工務などの合計金額の半額まで補助されるため「すべてを合計し4000万円程度に収まる適切な工事規模」だったと説いた。
 佐元工務店は7月に創立70周年を迎える。現場代理人の伊藤拓哉特建工事部部長は「社屋の新築移転は、ブランディングの集大成として取り組んでいる」と紹介。1枚当たり800キロに及ぶCLTをつる際にはマットや毛布で養生し、角をつぶさないよう細心の注意を払った。並列するCLTを建てる場合は倒壊防止のため、直後に支持梁を施工するなど、綿密に施工計画を作成した。
 同工事では1・2メートル×6・0メートル、厚さ210ミリのCLTを43枚使用した。県内唯一のCLTメーカー・西北プライウッド(宮城県石巻市)が製造した。