国交省/道路トンネル技術基準に性能規定新設/社整審小委が改定案了承、能登地震教訓

2026年3月4日 行政・団体 [1面]

文字サイズ

 国土交通省は、道路トンネル技術基準に基本性能や耐久性能などを定める「性能規定」を新たに設ける。時代のニーズに即した新たな性能も柔軟に追加できるようにする。部材の設置目的や役割も明確化し、安全性や省力化などが期待される新技術・新工法の導入・拡大を図る。性能規定の新設を踏まえ、基準を2026年度に改訂する。解説書など関連図書の整備と併せ、基準の適用時期を検討する。
 3日に開いた社会資本整備審議会(社整審、国交相の諮問機関)道路分科会の「第27回道路技術小委員会」(委員長・二羽淳一郎東京科学大学名誉教授)で改定案を提示し、おおむね了承得た。
 性能規定は基本性能、耐久性能、トンネルの安全性・復旧性などの「その他の性能」に区分する。トンネルの重要度に応じて設定。基本性能は、設計条件に対し、安全性や使用性、復旧性の観点から想定する作用の組み合わせに対して、トンネルが所要の状態を確保することを求める。基本性能を照査する際の代表的な状態として「限界状態」を定義し、所定の設計状況で限界状態を超えないことを求める。
 耐久性能は、設計供用期間中(100年を想定)に材料の経年劣化が基本性能に影響を及ぼさない状態を指す。こうした考え方を盛り込んだ「共通編」を新設する。新技術・新工法の活用促進に向け、覆工コンクリートの設置目的や役割などを明確化。従来の基準では現場打設の覆工を前提としていたため、新工法が導入されにくいなどの課題があった。安全性や省力化などが期待される新技術・新工法の導入・拡大を図る。
 トンネルの維持管理に有効活用できるよう、調査から計画、設計、施工まで各段階で反映できる情報を確実に記録・保管することを求める。目視では確認できない覆工背面の地質や施工当時の情報を把握できるようになり、性能評価の精度向上も期待される。能登半島地震を踏まえた対応として、計画段階で地山や坑口部の状況などを適切に考慮する。トンネル位置を適切に選定することも明記する。