三重県/鳥羽河内ダム定礎式開く/2028年度完成目指す/施工は前田建設JV

2026年3月24日 行事 [8面]

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 三重県は21日、鳥羽河内ダム定礎式を鳥羽市の加茂中学校体育館で開いた。式典には県や市、地元住民のほか、国会議員や国土交通省、施工関係者らが多数出席し、本格的な本体建設工事に向け礎石を納め、ダムの安泰と永久堅固を祈願した。施工は前田建設・水谷建設・磯部建設工業JV。2028年度の完成を目指す。
 冒頭、一見勝之知事は「2年前に起工式を行い、施工者の皆さんの大変なご尽力をいただき、定礎式にこぎつくことができた。県内で初の流水式ダムが完成し、住民の命をずっと守っていくことを心から祈念する」とあいさつした。
 続いて来賓の国会議員や事業関係者らが祝辞を述べた。建設産業の職域代表の見坂茂範参院議員は「ダム建設には長い年月がかかり、ドラマがあり、定礎式を本日迎えられたのは地権者や地元の皆さまのたゆまぬ努力の証だと思う。引き続き三重県内のインフラ整備が進むよう尽力していく」と表明。中部地方整備局の森本輝局長は「自然災害が激甚化、頻発化する中で、流域治水の根幹をなす鳥羽河内ダムの整備だけでなく、住民の方々のソフト対策を併せて行っていく」と訴えた。
 礎石には今月で閉校する加茂中学校の最後の卒業生14人が1文字ずつ揮毫(きごう)した。小竹篤市長は「加茂中学校を巣立った子どもたちの思いがダムの中に詰まり、100年、200年と続くであろう治水の礎になることは、地元にとって大きな誇りだ」と述べた。
 県の長井貴裕志摩建設事務所長による工事概要説明・経過報告に続き、地域の鳥羽九鬼水軍太鼓保存会が和太鼓演奏を披露。その後、ダム事業に関わる代表者らで、礎石を固めるためにモルタルを入れる「鎮定の儀」、それをならす「斎鏝の儀」、より強固なものにする「斎槌の儀」が行われた。
 前田建設JVの中島秀樹所長の合図でバケットからコンクリートが投入され、礎石と堤体が一体となるよう埋納。代表者らによるダム式の万歳三唱とくす玉開披を行い、定礎を祝うとともに今後の工事の安全を祈願した。
 施工者を代表して前田建設の前田操治社長は「工事はまだまだ道半ばだ。JVパートナーや多くの協力会社と連携しながら皆さまの期待に応え、工期内に品質のいいものを無事故・無災害で引き渡すことを誓う」と決意表明した。
 鳥羽河内ダムの形式は重力式コンクリートダム。堤高は39メートル、堤頂長は176・5メートル、総貯水容量は約296万立方メートル。過去に何度も浸水被害を受けてきた加茂川流域の治水安全度の向上を目的に整備が進められている。