前田道路と前田建設、エスイー(東京都新宿区、宮原一郎社長)は、高強度繊維補強セメント系複合材料(VFC)を使ったコンクリート薄層増厚工法を共同開発した。VFCの一種で高い強度と耐久性を兼ね備えた「ESCON-UR(エスコンユーアール)」を採用。道路橋のRC床版の補修工法として、劣化損傷した既存床版上面の薄層を打ち換える。大規模な交通規制を伴う床版更新に比べ、工期の短縮やコストの抑制を見込む。
茨城県土浦市の前田道路つくばテクノセンターで試験施工した。2026年度の完成を目指し、機械・人力施工とも打ち込みや締め固め、仕上げなどの良好な施工性を確認した。
エスコンユーアールの機能を最大限生かした薄層増厚工法は、緻密で付着性が高く、打ち込み面や界面からの水や塩化物といった劣化因子の侵入を抑制する。合成繊維の適用で繊維自体も腐食しにくくして、再劣化を防ぐ。
高強度な材料であるため、押し抜きせん断に対する耐荷性能や疲労耐久性の向上も期待できる。薄層での補修が可能で床版の重量の増加を抑える。既設区間と補修区間に段差ができず、工程の短縮や車両の走行性アップにも効果を発揮する。全国の高速道路で計画される橋梁リニューアル工事を照準に、工法の実用化を目指す。






