大成建設は、山岳トンネル工事で発破掘削時の振動データを解析し、切羽前方最大350メートルの地山状況を推定する技術を現場で連続運用している。従来は1回の探査結果で不良地山の位置を確認していた。今回は4回の連続探査で解析結果を更新し、精度向上を図るデータドリブン型運用を実証した。解析結果は作業所と地質に詳しい本社担当者が共有し、追加調査や支保変更の判断に活用した。
同社は2021年、従来比で2倍超の長距離探査が可能な長距離弾性波探査技術「T-BEP」を開発した。24年には掘削発破振動データの受振器や設置方法を改良。発破と同時に探査開始信号を送る通信方式も見直した。施工サイクルに影響を与えず、計測装置の設置や測定作業に伴う時間や手間、コストを大幅に削減した。
従来の単回探査は、不良地山の想定位置と実際で約1割の誤差があった。同社は、愛媛県愛南町で施工している「令和2-6年度津島道路新内海トンネル工事」(発注者・国土交通省四国地方整備局)で4回の連続探査を実施。作業の手戻り抑制や安全性向上、工程遅延リスク低減などの効果を確認した。
今後はT-BEPの適用拡大に向け、多様な地質への対応を進める。解析プロセスの自動化に加え、自社統合プラットフォーム「T-iDigital Field」とのデータ連携も視野に入れる。







