前田建設は15日、ダムコンクリートの締め固め品質を管理するシステムを開発したと発表した。振動の伝わり方でコンクリートの固まり具合を数値化するバイブレーターの加速度装置と、GNSS(全球測位衛星システム)による位置情報を活用。広範囲なダムのコンクリート打設で締め固め箇所を可視化し記録する。締め固め状況をリアルタイムに把握し、熟練者の経験に頼らず数値による品質管理を実現する。
締め固め品質管理システムは、締め固め機(バイブレーター装着バックホウ)のバイブレーターに取り付けた加速度計で取得した加速度データと、GNSSによる施工位置情報を組み合わせ、締め固め状況をリアルタイムに可視化する。加速度データから締め固め作業と空運転などの非締め固め作業を判別した上で、位置情報と組み合わせて締め固め時間や締め固めエネルギーを算出する。
こうした情報を可視化装置で処理し、タブレット端末にコンター図(同じ値を結んだ等高線図〈等値線図〉)で表示。締め固め状況を面的に把握できる。
実際のダム施工現場に適用した結果、締め固め状況をリアルタイムに把握しながら施工できることを確認。熟練オペレーターの経験や感覚に依存していた締め固め状況を定量的に可視化できることも確かめた。加速度計が外付けのため、点検や交換も容易で実施工での運用性が高いことが分かった。
同社は今後、システムを標準適用しながら締め固め状況の面的なデータを蓄積し、締め固め判定に用いる閾値(しきいち)の最適化や、締め固め管理の基準値の確立を目指す。ダムコンクリート施工で一連の工程の自動化、高度化を進める。







